なぜ取り調べにはカツ丼が出るのか? (メディアファクトリー新書 19)
なぜ取り調べにはカツ丼が出るのか? (メディアファクトリー新書 19) / 感想・レビュー
ばりぼー
「『ベタなドラマ』とは、『多くの人たちが共有する、ありがちな表現を多用したドラマ』であり、視聴者の感性にフィットする表現として定着した『ベタ』は、日本人のメンタリティをひもとくカギとなる。テレビドラマのヒロインは『現実にいそうでいない存在』だ。魅力的な人物を描くには、視聴者が共感できる側面と、憧れる要素の両方がなくてはならない。」ずいぶん前にくりぃむしちゅーの深夜番組でベタドラマのコーナーを見て大笑いしたことを思い出しました。ベタにはベタとなる時代の要請があるのでしょう。その変遷を追うのも楽しめました。
2019/10/10
千冬
ドラマにおけるベタとは、を実際のドラマを紹介しながら列挙している。もう少し「なぜこの表現を使うようになったのか」という点に突っ込んだ解説は欲しかったが、テレビドラマが普及した後の日本人のトレンドを時代背景を交えての紹介は面白かった。ベタ(あるいはお約束)と斬新さの配分は重要な要素なのだなあ。
2011/01/08
ミヤマコ
序盤を読んで「べたってドラマにおいて大事なんだよ みる人に感動を与えるから、物語に引き込む大事なテクニックなんだ」みたいなことしか書いてない 「なぜそれに我々は感動するのか」までいかないとタイトル負けしてるような
2011/01/13
メロン泥棒
取り調べにカツ丼を出したのは1955年公開の映画『警察日記』と言われているそうだ。そういう定番シーンのオリジナルを辿る内容だと思っていたが、最近のテレビドラマを中心に定番を解説しただけという印象。取り調べでのカツ丼に代表される人情警察から科学捜査で犯人を追い詰める理論派へが主流になる時代の流れは面白かったのだが、こちらも不完全燃焼。ただ、序章にもベタな表現がバブル以降の日本人のメンタリティをひもとくカギとなる書いてあるので、元々そういう内容なのだろう。タイトルと宣伝文句がミスリーディングなだけで。
2010/12/26
史
ベタ振り返りというか、テレビドラマ振り返りというべきか。なんというか、SNS時代以前以後でテレビドラマの内容もがらりと変わったんだなあと。今も年に数冊は出ているであろうテレビ関連の新書の一つなのだけれども、今(2024年)だからこそ当時(この2010年ですら変化していると思っていたのに!)の空気でそれ以前を批評していることの意味、その視点というのを知っておくのも悪くはないのかなと。古い新書であれども別方向での見方がある。
2024/03/24
感想・レビューをもっと見る