怪談実話系 妖 書き下ろし怪談文芸競作集 (文庫ダ・ヴィンチ)
怪談実話系 妖 書き下ろし怪談文芸競作集 (文庫ダ・ヴィンチ) / 感想・レビュー
HANA
実話テイストの小説アンソロジー。今回は女性だけの参戦。実話怪談らしいのは立原透耶と小松エメル、特に小松エメルは関わり合いのなさそうでありそうな不気味な関連性と乾いた文体がマッチしてとても素敵な出来。ノスタルジックな作品は東直子と宇佐美まこと、工藤美代子はいつもの本人体験、岩井志麻子は例の話となかなかバラエティに富んでいたが、全体の小説の占める率がだんだん増えている為、怪談実話と銘打つ意味があるようになっているのかは疑問。最後に田辺青蛙の話は筒井康隆の『大いなる助走』を何となく思い出した。
2012/11/22
らむり
藤野可織さん目当てで読んでみました。東直子さん、長島槇子さん、工藤美代子さんの作品が好き。
2014/06/11
いたろう
まだ未読も、芥川賞受賞で気になっていた藤野可織の作品が入っているというので読んでみたが、その作品はそれほど面白くはなかった。他では、宇佐美まこと、長島槇子の作品が面白かったかな。岩井志麻子は、また「あの女」かい。もううんざり。
2013/08/11
瓜坊
女性作家たちによる実話怪談集。東直子、藤野可織、田辺青蛙目当て。歌人の東さんの怪談が気になってたが、怪奇小説っぽく面白かったけど、いわゆる「実話怪談」という実体験あるいは伝聞という設定の作品を読んでみたかった。『或る町の話』(小松エメル)ショート怪談を積み重ねて、さりげなくリンクさせる手法、残像をちらつかせる怖さ。『城山界隈奇譚』(宇佐美まこと)怖さよりも、自分だけの思い出を語る味わい。女性作家だけ並ぶと、性愛の原初的な部分の深みを覗く怖さって女性の方が実感を持って描ける気がする。
2020/04/13
たか
怪談実話系にハマった。このシリーズ読むのが楽しみ。
2021/11/17
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