大正の怪談実話ヴィンテージ・コレクション (幽BOOKS 幽ClassicS)
大正の怪談実話ヴィンテージ・コレクション (幽BOOKS 幽ClassicS) / 感想・レビュー
HANA
大正期の怪談アンソロジー。現代のとは違って幽霊の出てくる話には因果話の尻尾がくっ付いているが、その一方大正時代独特の神経症的な話も多含まれており、なんというか当時を感じさせるセレクションとなっている。収録作もバラエティに富んでおり、変わり種としては坂本竜馬の幽霊や行者のルポタージュ等も含まれていてここ大満足。因果話を楽しむ一方で、怪異を科学的に解明しようとしたりそれを神経の作用に帰する物と考えようとしている。この混沌とした状況が実に大正らしい。なお出典元のいくつかは近代デジタルライブラリーで全編閲覧可能。
2013/03/11
ハルト
大正時代の怪談本からのアンソロジー。明治の頃にはまだ色濃かった江戸の闇が薄れ、昭和へと向かう時代の波とが混ざりあっての独特な風俗世相。そんなこの時代らしさある怪談を取り扱っており興味深い内容でした。怪談らしく曖昧なままの怪異を描いてあったり、教訓話的なオチがついていたり、心理学的な面から恐怖について書いてあったり。時代を表す一端としての怪談を読めておもしろかったです。
2013/04/16
poke
正体を深く追求せず、あれは一体なんだったのでしょうね的に終わる話も多く面白かった。稲川淳二の怖い話に近い気がする。短編なのがほどいいのかもしれない。
2015/09/30
SKH
大正フォークロア。
2013/12/28
いぼいのしし
大正時代から、怪談ってあんまり変わっていないみたいだ。
2015/08/30
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