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センス・オブ・ワンダー

センス・オブ・ワンダー

センス・オブ・ワンダー

作家
レイチェル・カーソン
上遠恵子
出版社
佑学社
発売日
1991-06-01
ISBN
9784841607000
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センス・オブ・ワンダー / 感想・レビュー

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(C17H26O4)

好きな本。久しぶりに読んだ。心にゆとりがなかったのだと思う。穏やに語りかけてくる文章と気持ちのテンポが合わなくて。でも今読みたくて。続けて3回読んだ。読むにつれ、徐々に歩調がゆっくりになり、周りの景色が目に入ってくる。ごく小さな動植物の姿も目に留まるようになってくる。木々を揺らす風の音や葉擦れの音が聞こえてくる。そんな感覚になった。子どもの頃に確かに持ち合わせていただろう自分の中のセンス・オブ・ワンダーを今、そのままに感じることはできないけれど、わたしを密かに助けてくれていることも意識する。

2021/11/26

Natsuki

「The Sense of Wonder=神秘さや不思議さに目を見はる感性」。大人になるにつれて、いつのまにか鈍り、失なわれていく。レイチェル・カーソンさんと甥のロジャーくんが、五感を研ぎ澄まして自然と触れ合う様子が綴られ、時折差し込まれる写真もまた美しい。意識して見ることで、見ているようで見えていなかった世界が目に飛び込んでくる。毎日歩く道に花が咲いているのを見つけたり、街路樹の緑がどんどん濃くなっていくのを感じたり、そういう感覚を持ち合わせていたい。

2016/06/08

いちろく

著者自身の経験を通じて、幼少期における自然との対話の素晴らしさと大切さを教えてくれる本。環境保護を訴えた人として著者の名は聞いた事があったけれど、読む側の幼少期の体験を喚起させてくれるような本も出版されていた事をこの本を通じて知りました。私も幼少期に川でメダカを採ったり原っぱで昆虫を捕まえたりした経験を思い出しましたよ。あとがきにもあるように、「The Sense of Wonder」は元はSF用語だったのですね。確かに、SFを読んだ時に感じる不思議な感覚は、この本が解く独特な感性に通じるモノもあるかも。

2017/06/27

まさまま

どの頁を読んでいても神聖な泉から砂金を探し当てるような感覚がした。美しい詩情豊かな文章はすうっと心を潤す。頁を手繰る毎にまるで子どもにかえって海辺で遊んだり深い森で深呼吸しているような気持ちになる不思議。私たちは驚きと喜びに満ちた世界に住んでいるのですね。キラリと光ることばがそこかしこにあって、著者レイチェルの祈り=願いを感じた。地球の美しさと神秘を愛した彼女のメッセージを今しっかりと胸に刻みたい。

2020/10/13

aiaimo`olelo

詩情豊かな文章に惹き込まれ、2歳の息子と滞在した波照間島を思い出した。観光はほとんどなく、あったのは海と空と星だけ。とても豊かな時間だった。私が何かを深く感じようとするのを邪魔するものがそこにはなかった。波が足にたわむれ、遥か海の向こうを思う。天体ドーム以上の満天の星の下、すぐそこに宇宙を感じた。どこまでも続くさとうきび畑に歴史を考え、波風で船路を絶たれた絶海の孤島はたくさんのセンス・オブ・ワンダーを私に贈ってくれた。あの経験は私に「感じる自信」をくれた。日常の中の感激や神秘を息子と分かち合っていきたい。

2022/11/26

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