昭和初期世界名作翻訳全集 (181)
昭和初期世界名作翻訳全集 (181) / 感想・レビュー
KUMAGAI NAOCO
シャルル・フェルディナン・ラミュの作品。スイスの田園地帯を舞台に繰り広げられる夫婦間の感情のもつれと愛憎劇。主人公ジャン・リュックは妻の心が自分でなく恋敵オーギュスタンにあると知り、苦悩しつつも一人息子アンリを自ら引き取り、養育する。しかしアンリが事故死した事で彼は正気を失って妻とオーギュスタンの間の子らを小屋に閉じ込め放火して焼き殺してしまう。現代にもありそうな話なのに、読んでいて何故か主人公が悪いとは一概に言い難くなる、そんな切ない話。
2023/05/19
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