増補 談志が死んだ
増補 談志が死んだ / 感想・レビュー
姉勤
2003年の一門と2013年時点のそれを見比べる。十年で孫弟子を含む数人の真打誕生などのポジもあれば、弟子の破門,廃業,病没。そして家元が逝き、おまけに破門戻りまで真打と成った。立川流は誰が継ぐの表題。家元が演れなくなってから、とっくに立川「流」は死んでいる。残っているのは談志一門という幻影で、それも薄まっていくだろう。善し悪しでなく笑いという藝はそういうものだと思う。だから談志みたいな人はどっかから、また生まれてくる。本書の刊行から読了までの短い期間で、自分も聴いた3人が廃業(や)めた。それは寂しい。
2014/02/28
kera1019
第二部の「談志落語を語る」では立川流の師弟関係とか師匠愛の強さがビシビシ伝わってきて、志の輔師匠の「落語を学ぶというより談志を学ぶ一門なのだ」という言葉に説得力を感じます。文都、談春、志らくの鼎談は「赤めだか」が蘇ってきました。
2014/05/13
おたか
前半の鼎談は、談志が亡くなる前の収録なので物足りないが、文字助VS談春は、往事の雰囲気が伝わってきて興味深かった。まあ、でも全体的にお腹いっぱいな感じ。
2014/02/27
やまねっと
前に古書で1冊6000円くらいして手が出なかったのだが、増補版として発売してくれてとても嬉しい。実際談志は死んだのだからこれからの立川流はどうなるかというのが世間の(落語ファン)注目の的だった。談志がいなくなった今も立川流が存続してるのだからなんとかなってるのだろう。でも、ひ孫弟子、玄孫弟子が出来てきた時に二つ目50席真打100席歌舞音曲がどれだけ機能していくか、カリスマがいなくなった立川流でどうなるか見ものだ。この本は立川流を語る一つの資料として非常に貴重なものである。
2017/12/03
男マン
落語、立川流をある程度理解してから読むのがおすすめ。今回は増補版だが、追加部分、立川こしら師のコメントが面白い。文字助師と談春師の対談も興味深かった。少しナイーブな異能集団の生態記録。
2014/02/22
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