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桃子

桃子

桃子

作家
江國香織
飯野和好
出版社
旬報社
発売日
2000-11-01
ISBN
9784845106608
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桃子 / 感想・レビュー

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mocha

修行僧である天隆と7歳の女の子・桃子との恋。恋をするにはあまりに幼い。でも「一緒にいたい」という思いは、幼いがゆえに、より真っ直ぐで強いのかもしれない。飯野和好さんの描く桃子は、ゾクリとするような妖しい気配がある。美しくて怖いロマンスなので大人の絵本と言ってしまいがちだが、考えてみればお伽話として定番のモチーフでもある。子どもには、大人よりも飲み込みやすいお話なのかもしれない。

2015/09/30

あつひめ

ページを開いて、一行目から物語の世界に引き込まれた。一体これから何が語られるのかと。普通の文字だけと違い絵本仕立てなので物語に合った…それはそれはこれは絵と物語が一体化してるから余計に読む者の気持ちを惹きつけると思わずにはいられない一冊。七歳の桃子と十九の修行僧の恋。二人の中に湧いてくる想いは、一般的な考え方では到底理解しがたいもの。殺生をしたり、ホタルを見たりとアンバランスな心の動きが二人の心に拍車をかけるのか。短い物語の中に濃密な恋を描いている作品。鳥と植物になることで二人の心は満たされたのか。

2015/10/10

優希

大人向けの絵本という印象でした。7歳の桃子と19歳の修行僧・天龍。2人の関係は恋なのかとぼんやり考えてしまいます。怖い雰囲気というわけではないのですが、桃子がホラー。

2023/07/11

よこたん

“七歳とはいえ、女はばかにできませんぞ。” 年若い修行僧と、寺に預けられた幼い少女の恋が向かった先は、深い沼なのか光差す地なのか。修行僧と少女の心の比重が違えば、きっと道成寺のような世界になっていたような。いや、この結末でもじゅうぶん重い。もう、この表紙が全てを物語っているような印象だった。江國さんのデビュー作を絵本化(子どもの絵本コーナーではない棚にあった)。怖い場面があるわけでもないのに、肩にずっしりとした砂袋を置かれたような読後感。桃子、おそるべし。

2018/08/16

AKIKO-WILL

読んでいくとホラーかな…とちょっと怖い気もしましたがさすが江國香織さんのワールドに引き込まれました。桃子と天隆の年の離れた2人がいつの間にか恋仲に。和尚さんの淡々と語るけど、まさにファンタジー。絵がまた文とあっていました。絵本にしては内容が複雑ですよね。

2016/05/14

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