KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

駈込み訴え (立東舎 乙女の本棚)

駈込み訴え (立東舎 乙女の本棚)

駈込み訴え (立東舎 乙女の本棚)

作家
太宰治
ホノジロトヲジ
出版社
立東舎
発売日
2023-06-16
ISBN
9784845638895
amazonで購入する Kindle版を購入する

駈込み訴え (立東舎 乙女の本棚) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

アキ

乙女の本棚シリーズ。イラストレーターはホノジロトヲジ。裏切り者のユダの独白。「私は天国を信じない。神も信じない。あの人の復活も信じない。」「けれども私は、あの人の美しさだけは信じている。あんな美しい人はこの世に無い。私はあの人の美しさを、純粋に愛している。」「私の手で殺してあげる。他人の手で殺させたくはない。あの人を殺して私も死ぬ。」太宰らしい矛盾した感情と美への賛辞、死の渇望。ユダもイエス・キリストも34歳。銀三十で売り渡したとされるが、2006年ユダの福音書発見で新たな見方もなされているらしい。

2023/07/31

寂しがり屋の狼さん

『乙女の本棚』シリーズ32冊目📚太宰治は同シリーズでは4冊目、挿絵はホノジロトヲジさん。(⁠◕⁠ᴗ⁠◕⁠✿⁠)太宰治が12番目の使徒、アスカリオのユダについて描いているとは知らなかったので、乙女の本棚に感謝です。

2023/11/10

ぐうぐう

『乙女の本棚』で読む「駆込み訴え」。太宰治は、このシリーズで最多登場なのではないか。それだけ太宰の語りのうまさが時代を超越している証しと言える。本作も、そんな太宰の語りで読まされる。新約聖書におけるユダの裏切りを、太宰流の視点で描き直しているのだが、ユダにしろキリストにしろ、ここではとても人間らしさが滲み出ている。愛憎が貧富や格差といった環境が要因で芽生えていくというよりかは、あくまで内なる感情から沸々と湧き上がっていることを太宰は描いていて、(つづく)

2023/06/30

gtn

ユダの訴えは、すべて情緒。イエスに心底惚れ込んでいる。だが、相応の愛の見返りを感じられなかったことが憎悪、いや憎悪ではない、愛憎相半ばする支離滅裂に繋がった。イエス亡き後、ユダは悔悟したか狂乱したか。

2023/08/30

kitten

図書館本。乙女の本棚シリーズ、太宰の「駆込み訴え」。初読だったけど、どういう話なのかは知っていた。うわー、病んでるなぁ、というのが率直な感想。これは何?単純な話であるわけはないんだけど、人の感情というのは、多面的なもので。愛しているというのも、憎んでいるというのも、どちらかが嘘というわけではなく、両立しているように見えるな。しかし、こんなの書いていいのか?あちこちから怒られないかな。イラストはいかにも不穏な雰囲気でよいね。

2024/02/18

感想・レビューをもっと見る