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高木彬光探偵小説選 (論創ミステリ叢書 43)

高木彬光探偵小説選 (論創ミステリ叢書 43)

高木彬光探偵小説選 (論創ミステリ叢書 43)

作家
高木彬光
出版社
論創社
発売日
2010-01-01
ISBN
9784846009106
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高木彬光探偵小説選 (論創ミステリ叢書 43) / 感想・レビュー

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夜間飛行

中編「黒魔王」は美女の拷問や浴室での惨殺…と、乱歩に似ているが具体的な描写はなくスカスカな感じ。さりとて横溝のような論理性もない。探偵の大前田英策は何も推理せず、人が沢山殺された後に根拠なく犯人を当てる。何を目指して書いているのか判らなかった。短編になると、〈人はなぜ完全犯罪を夢みるのか〉〈犯罪と人の運命はどう関わるのか〉といった問いかけのはっきりしたものが多く、犯罪に取り憑かれた人間を描こうとする作者の意図が見えてきた。占いを扱った「三十億金貨を引揚げる美女」、司法の闇を暴く「首切り弁護士」がよかった。

2019/01/03

たち

高木彬光さんは、神津恭介シリーズしか知らなかったのですが、巻頭の「黒魔王」に登場する、川島竜子と大前田英策の探偵二人の活躍は楽しかったです。昭和の匂いが漂い、ノスタルジックな感じがしました。しばらく高木さん、読みたいと思います。

2016/08/14

桑畑みの吉

2010年1月発行、解説も含めて約530ぺージ。ずっしりと重く、値段も3,400円+税。高木彬光氏(1920‐1995年)の中篇1作品、短篇16作品、評論・随筆11編を単行本に初収録している。中篇「黒魔王」は怪人二十面相風の展開で新鮮味を感じず、短篇も15~40ページでは探偵小説というよりはショートショートを読んでいる感じだった。強いて気に入った作品を挙げるなら、権力側の犯罪を追及する法曹の狂気「首切り弁護士」と運命の皮肉「女の復讐」が少し印象的だった。高木氏の作品を全て読破したい人向けの企画である。

2022/10/17

chobi

ちょうど読んでいる時に神津シリーズ呪縛の家の舞台化のニュースがTwitterに。横溝乱歩が新しいものか作られて若い人の読者を獲得しているようだから、是非神津シリーズも忘られたシリーズにならない様にと願います。こちらは神津シリーズは入ってませんが、昭和の探偵譚。携帯電話どころか電話も呼び出しの時代に、探偵が身をもっての探偵たる活躍。

2023/05/06

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