幻の探偵作家を求めて 完全版 上 (論創ミステリ・ライブラリ)
幻の探偵作家を求めて 完全版 上 (論創ミステリ・ライブラリ) / 感想・レビュー
スターライト
あまたのごとく登場し、鮮烈な印象を残しつついつの間にか表舞台から去った作家、寡作ながらも独特の作風で忘れがたい作家たちを、本格推理作家である鮎川哲也が全国各地を訪ね歩きその生の声や遺族の話をつぶさに紹介した連載をまとめた本。探偵(あるいは推理)作家版「あの人は今」の趣だが、彼らは作品発表時から横のつながりがないため、「捜査」は難航。道中の様子(島崎編集長の食い意地w)も面白いが、筆を断った理由が様々で興味深い。第二部ともいえる鮎川のアンソロジー解説集も貴重。下巻にも期待。
2019/09/17
engidaruma2006
かつて晶文社から出版されて、現在入手し難くなっている同タイトルのインタビュー集の完全版。晶文社では全一巻だったが、こちらでは二分冊になり、これが上巻。 鮎川氏が有名で無い探偵作家の家を訪ね、インタビューする内容の本だが、完全版は関連するエッセイや資料等が大幅に追加されている。 労作には違い無く、読めた事自体は良かったのだが、上巻の約半分を占めている「鮎川哲也アンソロジー解説集」は必要だったのだろうか? 晶文社版には無いページで、編者はそれを「付録」と言っているけど、本文と同じボリュームの付録ってアリかな?
2019/08/01
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