面白いとは何か? 面白く生きるには? (ワニブックスPLUS新書)
面白いとは何か? 面白く生きるには? (ワニブックスPLUS新書) / 感想・レビュー
starbro
森 博嗣は、新作中心に読んでいる作家です。理系の著者が『面白さ』を真面目に考察するエッセイでした。本書自身は、面白くありませんが、『面白さ』について良く解りました。(ブラタモリ風)一番面白いのは、著者およびあとがき(おわりに)です(笑)
2019/12/22
やすらぎ
面白くないことを人は続けられない。面白さとは何かを改めて思考する本書。悲しみの一部には共通性があるが、共感や新しさ、意外性などから生み出される面白みは意図することが難しい。既にあるものから探し出すのではなく作り出すもの。相対的な価値を重視すれば埋没するもの。人は健康でなければ楽しみは萎んでしまう。心に余裕がなければ楽しむことも、例えば読書もできなくなる。社会に流されていく、思考が浅くなっていくと感じるとき、刺激を求めるように森博嗣さんの本に手を伸ばす。ここに今抱く感想を残すことも面白さからくる行動である。
2024/07/29
徒花
おもしろかった。小説家である著者が、定義が曖昧でフワフワとした概念の筆頭である「おもしろい」ということを分析してまとめた一冊。ただし、どうすればおもしろい小説が書けるのかとか、自分はどうやって小説を書いているのかとか、そういう突っ込んだ話はしておらず、どちらかというと、後半は「この世の中を面白く生きるにはどうすればいいか」という自己啓発的な内容に傾いていく。相変わらずの森博嗣さんらしい淡々とした身も蓋もない言い方が多いけれど、わたしはそういう文章が好き。
2021/03/02
ゼロ
人気小説家が「面白さ」のメカニズムを考察する一冊。まず、「面白さ」の定義付けをし、次に著者のQ&Aがあり、そして「面白さ」を他者に依存していてはダメだとなり、最後は「面白さ」を追求しすぎた結果、ネットのアウトプットは崩壊していくと論じられていく。今、あなたが「面白さ」を感じてないのなら、「夢」や「希望」を見ているのではなく、「設計図」を描き、「計画」と「作業」をしろと締めているのはシニカルな事実である。帯の「つまらないなんてありえない。」は、その通りだ。他人から与えられ続けるなんて、そんなことはないのだ。
2019/11/03
鱒子
図書館本。まず「面白い」という言葉の持つ意味の解説から始まり、それからどういう面白さが人生にとって本物なのか、インプットとアウトプットを絡めて展開していきます。本書以外の森さんの主張とブレる事のない内容で「孤独」についても言及されています。わたしが一番「面白かった」のは、森さんの人となりがよく分かるQ &Aコーナーでした。やっぱり森博嗣さんという人は「面白い」。
2020/01/06
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