幽霊通信 (都筑道夫少年小説コレクション (1))
幽霊通信 (都筑道夫少年小説コレクション (1)) / 感想・レビュー
シガー&シュガー
民俗学を勉強する大学生(のちに院生)和木俊一が「おばけ博士」として奇妙な事件を解決するシリーズ。民俗学色はそれほど強くないです。「少女クラブ」に連載されていたせいかすべて小学生の女の子が主人公。前半「ゆうれい通信」は短編の連続でちょっと飽きますが、中編3本は「気味の悪い家に預けられる」「黒づくめの砂男」「座敷童」と、きちんと印象が違う仕掛けで面白く読みました。全体的に耽美色が少なく美少年も美少女も美青年も出てこないのでおどろおどろしい雰囲気にやや欠けるのが個人的に残念でしたが十分堪能しました。
2015/12/09
Shoko
昭和の情緒あふれる東京が舞台。古きよき日本のまちが鮮やかに描かれていて、その点からもとても楽しめた。
2013/06/17
永田 誠治
昭和30年代に学年モノの月刊誌『少女クラブ』に連載されていた短編を一挙収録。主人公は民俗学を専攻する大学生・和木俊一、通称"おばけ博士"。今でこそ民俗学ってミステリーには付き物だけど、当時からそこに目をつけてたなんて、しかもジュブナイルで、筆者おそるべし。
2012/12/09
いちはじめ
都筑道夫の児童向けミステリ。和木俊一が探偵役のシリーズを収録。昔別の本で読んだ時には気付かなかったが、舞台の地名がわりと明記されているので土地鑑があるとさらに楽しめるかも。ただし、1960年前後に書かれたので、今読むと昔はこんなだったのかという懐古趣味になりそうだが
2005/11/12
千本通り
昭和30~40年代には少年少女雑誌には多くの子供向け小説が載っていたが、その後散失してしまってまとまったものがなかった。今回都築道夫の作品がまとまって出されたのは貴重。この本は「少女クラブ」と「中三コース」に連載された4作品をまとめたものである。当時の東京の様子や子供がのんびり過ごしていた感じが懐かしい。
2021/05/31
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