天使は本棚に住んでいる (吉野朔実劇場8)
天使は本棚に住んでいる (吉野朔実劇場8) / 感想・レビュー
ぐうぐう
『吉野朔実劇場』最新刊。このシリーズを読んでいると、吉野朔実が驚くほどたくさん本を読んでいる、わけではないことがよくわかる。読書家の先輩達がいて、そのコアな話に彼女が付いていけないエピソードが結構あるのだ。けれど、本に対する無邪気な好奇心が彼女にはあり、直感的とも言える物事の本質を射抜く能力(彼女の漫画を読めば、その能力は疑うべくもない)が、数ではなく、質としての読書を楽しんでいるのが伝わってくる。たった4ページで、ポール・オースターを表現する「ポール君と迷路」の見事さよ。(つづく)
2016/07/20
るぴん
吉野さんの遺作になってしまった吉野朔実劇場8作目。本当に最近の出来事まで描かれているので、吉野さんの死が本当に突然だったんだと改めて思った。精神科医春日先生をはじめとする、いつもの本好き仲間たちとのマニアックな会話が読めないのは寂しい。「セクシーではない書物をセクシーにするためには、読み手の力が必要なんである。己の力無くして本は「宝物」に成り得ない。が、だからこそ成った時の喜びは大きい」吉野さん、天国で心ゆくまで読書を楽しんで下さい。
2016/09/04
キラ@道北民
「吉野朔実劇場ALL IN ONE」は読んでるけど、タイトルに惹かれてまた読んでしまった。オフ会にいる気分で、ニヤついて読んてしまう。読んでない本自慢、オフ会あるある!
2024/03/17
shiman
最後の最後、最終頁にもってこられた “己の力無くして本は「宝物」に成り得ない” という筆者とスタッフからの言葉、身に沁みました。
2016/08/11
遠い日
本好きの真骨頂。読んでいない本に対する興味と期待感は、わかるわかる。しかし、ここに挙げられている本の中でわたしが読んだのは僅かに4冊。全く読書傾向が違う上に、きっと読むことはないであろう本たちに目がきょろきょろ。でも、本を読むこと、本の世界を宝物と言い切る吉野朔実さんは大好きだ。
2017/02/19
感想・レビューをもっと見る