文庫本宝船
文庫本宝船 / 感想・レビュー
KAZOO
坪内さんの週刊文春に連載された書評を1冊にまとめたものでかなりの厚さがあります。7年間のものをまとめたものなのでしょう。「文庫本福袋」に続くものなのでしょう。坪内さんの選ぶ本は若干偏りがあるのですが私は比較的好きなほうです。まあ比較的いいたいことを言っておられるので高島俊男さんと並んで好きな書評家です。
2017/02/16
立花孝志大嫌いおじさん・寺
私が週刊誌で毎週チェックするのは、各誌グラビア、ヤンマガの『センゴク』、スピリッツの『ウシジマくん』と『火花』、週刊新潮の壇蜜と、この週刊文春の坪内祐三である。『文庫本を狙え!』は文章の連載で一番好きかも知れない。本書はその連載の2009年3月~2016年3月を纏めたもの。いつもチェックしているとは言いながら忘れていたりするので楽しく読了。本の話ながら(本の話だからか?)至る所に人間がいる。人物がいない歴史がつまらない様に、本の内容だけの本の話はつまらない。人がいて本がある事のこの面白さ。本当に名コラム。
2017/01/22
もりくに
本の厚さ4センチと文字通り「枕」になるので、「枕」にしてみたが、知識は増えなかった。というわけで、時間をかけて、少しずつ読んだ。週刊文春の連載が1000回を超えた「文庫本を狙え!」の7年分を「本の雑誌社」がまとめたもの。第何次かの文庫本時代と言われているが、とにかくいろんな文庫が紹介される。例えば、「文庫ぎんが堂」「ウエッジ文庫」。扱う分野は、ミステリーとSFを除いた、とても広い範囲。文庫と分野が、元編集者の感覚で、絶妙に配置されている。彼は「あとがき」で、連載は一つの「クロニクル」だと述べている。
2017/08/31
踊る猫
圧倒的なヴォリュームに唸らされる。それでいて安定感は抜群。時折改行や引用で誤魔化していないかと疑わしく感じられるところもあるし、あるいは講談社文芸文庫や岩波文庫でなにを選ぶかある程度読めてしまうところもあるけれど、まあ長年連載につき合って来たらそういうこともあるよねとご愛嬌として受け留められる。バカスカホームランを打つことを期待してはいけない。イチロー選手の如く渋く内野安打を積み重ねるようにして出来上がった一冊。通して読むのももちろん構わないが、飛ばし飛ばし読むのもそれはそれで味があると言えるのかも……?
2018/06/20
緋莢
『週刊文春』連載の「文庫本を狙え!」の第566回(2009年3月5日号)~第885回(2016年3月31日号)を収録。発売されて、ほぼすぐ位に購入していたのですが、約2年積読してました。それは収録されているのが7年分、ページ数が700ページを超え、とても持ち運びが出来なかったからです(家で持って読むのも、長時間は厳しいぐらい)よく、著者が取り上げる文庫を「書店で見つけ、こんな文庫が出たのか!?」と驚いているというのが書かれていますが(続く
2018/12/09
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