そのときは彼によろしく 3 (大活字文庫 126)
そのときは彼によろしく 3 (大活字文庫 126) / 感想・レビュー
hk
友情、親子の絆そして恋愛をテーマにしたファンタジー色の強い小説だ。良く書けば「透明感のある幻想的作品」、語弊を恐れずに書けば「浮世離れしたおとぎ話」となる。「人生の中からつまらない部分を割愛したものが映画である」と言ったのは映画界の巨匠ヒッチ・コックだ。この台詞を本歌取りして総括すれば「人生の中から汚い部分を割愛したものが本書である」となるだろう。人間は程よく汚いから味があり面白い、と思うんだ。オイラが本書を拝読してなにぶん感情移入出来なかったのは、人間の程よい汚さが描写されていないからじゃあないかな。
2017/07/18
感想・レビューをもっと見る