日本写真史 1945-2017 ヨーロッパからみた「日本の写真」の多様性
日本写真史 1945-2017 ヨーロッパからみた「日本の写真」の多様性 / 感想・レビュー
たまきら
夫が借りてきたのを眺めるつもりで手に取ったら、文章が面白かった。ただ漫然に選んでいるのではなく、選者の視点がクリアで、わかりやすい。そこでチェックしたら、アシュモレアン博物館のキュレーターだった。歴史的背景、日本人の肉体、女性写真家、あるいは女性という対象への視点。うん、この人の本もっと探してみよう。…デイズジャパンの広河隆一氏の「傷つけた認識に欠けていた」という信じられないぐらいにダブルスタンダードな姿勢に傷ついた自分の心を、この本は少し和らげてくれたかも。でもなあ…ため息。
2018/12/29
ふう
その時代の解説やインタビューなどもあり、読みごたえたっぷり。これで興味を持ち、誰かお気に入りの写真家、写真をみつけるのもいいかも。
2020/08/02
ほし
海外キュレーターによる、日本写真史の潮流と主要作品を纏めた一冊。木村伊兵衛から森山大道、荒木経惟、HIROMIX、長島有里枝、ホンマタカシ、川内倫子、鷹野隆大、志賀理江子、横田大輔…と新旧錚々たる顔ぶれです。 大判の本で写真が大きく掲載されており、日本写真の流れがまさに一目瞭然でわかる本書。意外とこれまでこういった本はありそうで無かったのではないでしょうか。 昔の鑑賞者を射抜くような写真も良いのですが、やっぱりぼくは川内さんや米田さんのような、静けさと美しさが混ざり合ったような作品に惹かれますね。
2019/04/30
の
イギリスのキュレイターによる日本写真史。さまざまな歴史的背景や文化を反映させながら発展してきた「日本の写真」は、1990年代以降の「kawaiiカルチャー」が海外で注目の的となり有名となったものの、それ以前の敗戦後の日本人の生活を伝えたリアリズム写真や、全共闘時代の熱気を写真に持ち込んだ「プロヴォーク」の活動はあまり知られていない。日本を代表する25名の写真家へのインタビューは当時の社会状況を伝え、西洋の視点から概説されているため、日本写真史の入門書には最適。参考図版の豊富さと写真が映える大判も嬉しい。
2019/02/05
kaz
戦後の社会背景を反映した土門拳等の写真から現代の人工的な芸術性を盛り込んだ芸術作品まで。時代の変化に伴なう写真家の変化が面白い。構成は「序章」「戦後のトラウマ」「映像派」「新しい自由な写真表現」「ガーリーフォト」「現代日本の写真」。
2019/02/21
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