ピュアフル・アンソロジー 夏休み。 (ピュアフル文庫)
ピュアフル・アンソロジー 夏休み。 (ピュアフル文庫) / 感想・レビュー
りゅう☆
『夏の階段』で出会ったばあさんのミスリードにほのぼのした梨屋アリエさん、2人の関係がビー玉のように固く『Fragile-こわれもの』にならないように願う石崎洋司さん、『もう森へなんか行かない』でいいと思うけど高校生男女の空回りする感情がスッキリしない石井睦美さん、女友達との関係が『川に飛び込(む)』んだままのようなモヤモヤ感の残る前川麻子さん、『一人称単数』で描かれた川島誠さんのエッセイ?んーなんていうか…。祖母の死の責任を背負い悩むもまさかのサスペンス要素ありのあさのあつこさん『幻想夏』がよかったかな?
2017/08/15
キンモクセイ
夏の少年少女たちの短編集。知らない作家さんばかり。「夏の階段」石造りの階段、窓から見えた美しい女性にドキッとしたけど、その家は...「Fragile-こわれもの」数学とビー玉。それがあれば私の頭はすうっとなった。「川に飛び込む」オッコちゃんは女の子らしくてセンスが良くて男の子にモテる。私はいつも緩めの服を着る。ある日、左目の下に痣をつくってオッコちゃんが家に来た。「幻想夏」おばあちゃんはいつも優しかった。ぼくは心細くて寂しかった。誰もぼくのことを分かってくれない。感情が制御できなくなっていたんだ。
2020/08/31
あつひめ
久しぶりに子供の頃の夏休みに思いを馳せました。中・校生だったころは、勉強があるだけでうんざりで宿題のない大人がうらやましかった。ただ単にそれだけしか思っていなかった。さて、宿題のない大人になってみて初めて夏休みのありがたみや大切さがじわじわと心を締め付けてきた。夏休みは、心が大人に近づくための大事な時間・・・これは冬休みや春休みじゃダメ。夏休みっていうところがポイントなのかも。作家さんごとに違う匂いがするアンソロジー。梨屋さんの「夏の階段」が印象的。
2011/04/04
カロリーナ
☆3- ピュアフル・アンソロジーシリーズ。夏休みのティーンエイジの少年少女を描いた6編収録のアンソロジー。夏モチーフの小説を少し遅れて。(多分)全員初読み。晴れ渡る青空のように希望に満ち満ちたお話かと思っていましたが(そういう話を望んでいましたが)、どちらかというと暗いものが多かったです。空地に石造りの純粋階段を見付け、そこで一目惚れする「夏の階段(梨屋アリエ)」が一番好みでした。
2014/09/18
よしりん
ティーンエイジの少年少女を描いたーとあったのでもっとキラキラした青春ものかと思って読んだけど暗めと言うか重めと言うか…。『幻想夏』が一番面白かった。
2015/01/27
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