200X年文学の旅
200X年文学の旅 / 感想・レビュー
マリカ
アメリカ文学の柴田先生⇔ロシア文学の沼野先生による往復書簡の形をとった世界文学についてのエッセイ集。普段は、アメリカ文学よりもロシア・東欧文学に触れる機会が少ないので、沼野先生によるロシア文学事情がとても新鮮でおもしろかった。ロシア語を一から勉強し直して、短編くらい読めるようになりたいなぁなんて思ってしまうくらい、ロシア文学が魅力的に感じる。柴田先生と作家のフランクな関係もいいなぁと思う。うん、これは間違いなく良書です。
2012/10/23
aoneko
縦横無尽といった趣の文学の旅であり、ロシア文学の沼野先生と現代アメリカ文学の柴田先生による交互連載。翻訳家の方の本には外れがない気がする。紹介される作品/作家の幅も広く、どこを切っても面白かった。『世界文学とは、“読みのモード”のことで、文学史で傑作として公認されているからいい作品だと考えるのではなく、ある作品をあたながどう読むか、そこから始めようということ』は確か他所でも語られていたこと。「外国文学は役に立つ」のか? の問いに対しての柴田さんの言葉も印象的。 読みたい本も幸か不幸か増えた。
2014/04/17
にしの
2005年初版。ざっと読んだ。現在も第一線で活躍している米/露訳者の近況が本の話を中心にまったりと交わされる。なんというか職業としてヘビィだ、翻訳者。対談して原稿書いて翻訳して教鞭執って話題の本も読んで。半端なことではやっていけない。 世界文学という性質上か村上春樹の話題が多い。
2021/02/08
黄色と橙
ロシア・東欧文学の沼野先生と現代米国文学の柴田先生による文学論。ハードSFファンとしてもタイトルに惹かれる。 有名作品のレビューを期待する読者には肩透かしをくらうかもしれません。作品の紹介というよりも、現代日本社会にその文学作品を紹介する意義について紙面が割かれている。
2011/06/29
ちゃっぴー
柴田元幸さん、沼田充義さんの往復書簡形式の文学エッセイ。ロシア文学は、触れることがなかった殆ど未知の世界。ロシアの現代文学事情がわかって面白い。
2012/11/08
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