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未完結の問い

未完結の問い

未完結の問い

作家
大西巨人
鎌田 哲哉
出版社
作品社
発売日
2007-03-01
ISBN
9784861821134
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未完結の問い / 感想・レビュー

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踊る猫

大西巨人はそんなつもりはなかったのかもしれないけれど、なかなかどうして鎌田哲哉の愚直過ぎる熱を帯びた発言に答える形で自作を語り、秘密を開陳している。『神聖喜劇』や『深淵』『迷宮』が記憶をめぐる物語だったという読みはなるほどと思わされ、『深淵』を読み返したくさせられた。武士が鍔迫り合いを果たすような緊迫感のあるインタヴュー。ただ、大西の方が海千山千越えて来た文学者だけあってやはり一枚上手で、鎌田の読みを誤読といなして鎌田がそこから大西を追い詰めるところまでには至れていない。そこが誠実であると同時に弱いと思う

2019/08/08

きいち

正しいと信じたら一人でも行く。そうやって軍隊生活にも、政治活動にも、もちろん自らの作品にも対峙してきた大西巨人。もしも自分がインタビューすることができたとしたら、むちゃくちゃ怖い。真剣に生きてないと一瞬で見透かされて、黙殺されてしまう、そんなふうに勝手に思ってしまいそうで。この本で大西に向き合った鎌田が凄いのは、とにかく間違いも誤解も勇み足も恐れずに、向こう傷つけまくりながら話し続けること。20行いって、大西「そうも言えるな」ってどんなインタビューやねん。◇そんな鎌田が可愛くて仕方ない雰囲気の大西もいい。

2014/08/09

パブロ

インタビューアーの鎌田哲也、テメーはダメだ! 大西巨人という権威に擦り寄ろうとし、なおかつホメてもらおうとヨイショばかりしている発言が多すぎ!! インタビューの面白さって、生い立ちから創作方法まで、小説や評論で難解な思想や、どのようにしてこの人になったかということをわかりやすく読むことができる入門書的な立ち位置だと思っている私。今回の主役・大西巨人はその人となりが謎な人物。どんな本を取り込み、どんな軍隊経験を経て、『神聖喜劇』を書いたのか。それを読みたいのに、その核心を素通りしやがる。ホント、ガッカリ…。

2016/06/07

村上直樹

「他人がやっとの思いで差し出した好意でも、それ以上を求めるのが当然で、思い通りにならないとすぐ怒り出す。そういう時代になっていると思います。」(P.174)鎌田哲哉が言うと怖い。

2013/03/04

aquirax_k

自分の中で大西巨人ほどなぞの作家はいない。ダンテに対して拘りがあるのかすらわからない。神性喜劇読み返すか…

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