牛頭天王と蘇民将来伝説――消された異神たち
牛頭天王と蘇民将来伝説――消された異神たち / 感想・レビュー
榊原 香織
面白いな~。民俗学のいいとこどりだな 奥三河、花祭りの祭文から四国山奥のいざなぎ流、対馬からの伝播、はては宮沢賢治まで。ラブクラフトまで出てきたりして。 静岡の竜爪山も出てくる。雨乞い信仰。 蘇民将来関係で行ったとこも結構ある 上田の国分寺跡、千葉の七王塚、対馬、津島、伊勢などなど 前に読んだかもしれないけど、面白いからよいや
2021/09/10
paxomnibus
直前に読んだ「日本人の死生観」に一カ所だけ「牛頭天王」に関する記述があったが、その前に読んだ同様の本には全然なかった。本書によると明治の廃仏毀釈・神仏分離のせいで存在を消されたらしい。各地に残る神社にその名残を求めて旅する著者の紀行文が混じっているのがちょっととりとめない感じ。とはいえ神社の名前にそれぞれ由来があることさえ知らなかった私にはいい勉強になった。素戔嗚神社は近くにもあるが、そんないわれがあるとは全く知らなかった。かつての神々の物語が時代と共に変わっていくのも面白い。しかしよく調べたものだと感心
2021/12/07
コウみん
アマビエと一緒に疫病の神として呼ばれている牛頭天王。 どこから来た神なのか日本人からどんな風に牛頭天王が受け入れたのか。 この本では牛頭天王を朝鮮半島のシャーマン文化と連関して説明してあり、日本での民間信仰を教えてくれている。
2021/08/11
可兒
かなり昔に広まった由緒ある朝鮮伝来神話なのはよく分かったから、源流の中国文化についても触れてほしい
2012/12/23
鼻毛カッター
地元の神社をちょっと調べてみると、(特に川沿いに)須賀・津島・祇園神社などもともとは牛頭天王信仰に基づく神社が予想以上に多くてびっくりした。本書は、各地に残る牛頭天王信仰を紐解きながら、神話・伝説がその土地土地の情勢などによって変化しているのが面白い。朝鮮半島由来は力説するのに、さらにその源流と思われる(中国)大陸由来について素っ気なくほとんど触れられていないのはちょっと残念。
2010/04/08
感想・レビューをもっと見る