山本周五郎探偵小説全集 第五巻 スパイ小説
山本周五郎探偵小説全集 第五巻 スパイ小説 / 感想・レビュー
春
スパイ小説としても、時代小説としても楽しめました。いつかきちんと山本周五郎の長編小説を読んでみたいのですが、なかなか手に取れない。普段読み慣れた探偵小説ならば読めるかな…と、このシリーズ読んでいます。
2012/08/03
しいかあ
「青べか日記」とかと併せて読んで、若い頃の周五郎の生活を色々想像するというマニアックな楽しみ方くらいしか活用の方法が思いつかない探偵小説全集だけど、「うたえ西風」はちょっと面白かった。ひとことで言うと絶対にひねくれない「さぶ」。最初の蟲焼の場面は短篇集「松風の門」に入ってる「月夜の眺め」にやや似た感じで、子供達のたわいない会話を通じてそこにいない康子の人物をきちんと描写している。これは素直にうまいと感じた。こういう人情の機微みたいなものを書くとそれなりのものになるから、やっぱり周五郎なんだなあと感じる。
2012/02/21
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