幸福論――“生きづらい”時代の社会学
幸福論――“生きづらい”時代の社会学 / 感想・レビュー
coaf
バウマンが悪いのか翻訳が悪いのか文意が分かりにくかった。これを読んだからといって幸福になるわけではないし、幸福になるためにはどうすればよいのか分かるわけでもない。原題が"The Art of Life"であることからして内容は『幸福論』というタイトルからかなり離れている。人生論ではなく、あくまで社会学。ただし、扱う範囲は社会学に限らない。
2013/10/29
金平糖
C+。
2020/07/12
hayate
バウマンの言う「幸福」は、本当に個人に準拠するのみ。社会との関連はあまり見当たらないが、「幸福」を敷衍して社会に接続してしまうと、おそらく「最大多数の最大幸福」になってしまうことへの危惧だと考えられる。この本の論点である「他者に対する責務に基づく幸福はいかに実現しうるか?」については、むしろいかにして実現すればいいのかに社会学(バウマンも)は向き合うべきではないのか。そこになんらかの「価値」が入り込むことは否定できないが、バウマン自身「愛」という価値を持ち上げている以上、真摯に取り組むべきである。
2014/10/20
hideko
少し最も過ぎるかも?
2014/05/05
へっぽこガエル
実質『不幸論』。読んでも幸せになれない。本書は消費社会において幸福を追求せざるを得ないことの不幸を論じるものである、的なことを解説で山田昌弘が書いているが、本質的には、「リキッド・モダニティ」としての現代というバウマン自身の社会観に沿って幸福を考えた、というのが基本的な枠組みなのだろう。液状化する社会の液状化する不確かな幸福…。そんなダークな記述に囲まれる中、36pあたりで時間をかけて他者と関わることによる「愛することの喜び」とか、ポジティブっぽいことも書いてある。その辺をもうちょっと詳しく聞きたかった。
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