[新釈]悪霊
[新釈]悪霊 / 感想・レビュー
CaLiLa
な、長かった……ロシア文学の暗さも踏襲しつつ、大胆にアレンジされた新しい『悪霊』らしい(笑)『悪霊』読んでるはずだが憶えてないので比べられない。本作だけに限って言うなら、副題の示す通り、神を殺すことと神になる事の話なんだと思う。それと付随して、自由と革命のために翻弄される青年達の絶望の話。 ニコライは人に影響を与えて思想を植付けるけどその結果自分の首を絞めてしまうし……でも最後はちょっと希望がある終わり。近いうちに本来の『悪霊』も読まねば。
2013/03/16
だん
「新釈白痴」に続いて。ほぼオリジナルとなっていた前史の文体は新釈白痴同様、海外小説の子供向け翻案を彷彿とさせる文体だったものの、悪霊で詳細が描かれている後半になるとそれはほぼなくなっていた。アントンの書いた悪霊との差違はなぜ起こったのか、そこら辺を書いてほしかったな。実在人物や罪と罰のキャラ、ドストエフスキー本人などが出演していたのはサービスなのかもしれないけれど、ワクワクせず。悪霊を知らない人間が読むとどう感じるのだろう。
2015/07/24
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