小説集 竹中半兵衛
小説集 竹中半兵衛 / 感想・レビュー
中島直人
(図書館)戦国時代、最も好きな武将の一人、竹中半兵衛。いろいろな著者の切り口で読むことが出来、面白い。特に印象に残ったのは谷口純さん。ぜひ長編で読んでみたいと思わせてくれる。
2017/02/12
maito/まいと
戦国時代に燦然と名前を輝かせた名軍師・竹中半兵衛(半兵衛の一族)を描いた作品を集めた短編集。変わり種もあるけれど、半兵衛の生涯を時系列で描いた作品が多くを占めるため、どれも似たような展開になってはいるものの、(裏を返せば)半兵衛を描く作家達の彼へのイメージは、それほど違いがないということなのかもしれない。その中でも谷口純さんの「わかれ 半兵衛と秀吉」は傑作。半兵衛と秀吉の揺れ動く心境がドラマチックに描かれていて、人間の本性の美しさと醜さが露わになる描写の数々は、心に刻んでおきたいものばかり!
2014/12/11
星落秋風五丈原
ラストの山田風太郎の『踏絵の軍師』は半兵衛ではなくそのお孫さんの話。地獄太夫という名の遊女に惹かれてとんでもないしくじりをしてしまう。聖と悪を併せ持つキャラを描かせたらうまい山風。
2014/04/13
Ryuji
★★★☆☆竹中半兵衛を題材にした短編集。全てではないが半兵衛の『稲葉山城乗っ取り』はほとんどの作品で扱われている(描かれ方は様々ですが)。半兵衛と言えば秀吉ですが、この半兵衛が生きていた時代の秀吉がやはり一番生き生きとしていて良いなと思う。偶然なのだろうが半兵衛が死んでからやることが坂を転げ落ちていったような感じがする。半兵衛の孫を描いた「踏絵の軍師」異色で面白かった。
2014/10/28
kiriya shinichiro
竹中半兵衛について書いた短編および周辺についての作品集。そんなわけであちこち重複があるけれど、通して読んでも面白い。谷口さんの「わかれ」は、例の人質事件をベースに秀吉と半兵衛のベッタベタなロマンスを描いていて、これは人気があるのがよくわかる。柴田錬三郎のは話としては面白いけどこの半兵衛は結局何がしたかったんだろうなって思う…… 山田風太郎、甥が踏み絵を発案していたエピソードは面白かった。そうだよな、発案者がいたはずだよなって……ちょっと鞠さんが強すぎだけどな。最初から斬っちゃえばよかったのに(笑)
2019/08/27
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