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シン・ゴジラ論

シン・ゴジラ論

シン・ゴジラ論

作家
藤田直哉
出版社
作品社
発売日
2016-12-28
ISBN
9784861826122
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シン・ゴジラ論 / 感想・レビュー

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Bugsy Malone

過去のゴジラシリーズから「シン・ゴジラ」を経て、「ゴジラ」とは何なのか、日本人に与えた影響は、そしてまた「ゴジラ」というものの立ち位置をこれでもかという引用を引き合いに出しつつ、そこに時代背景をも含め論じたゴジラ論、という感じでした。正直、引用部では不勉強が祟り解りづらい事や〈著者の思想を反映したかなり強めな論調〉と思える部分も有りましたが、同調出来る出来ないに関わらず非常に興味深く、かつ面白く読ませていただきました。様々なゴジラ論が有る中、何よりゴジラに向き合う著者の真剣な姿勢に圧倒されました。

2020/04/16

keroppi

3.11、安倍首相、イデオロギー、天皇、原発、電通、神、科学、文化、憲法、浪漫、笑い、様々に論は発展する。「シン・ゴジラ」とは、「ゴジラ」とは、そういう映画たちなのかもしれない。作り手が、そこまで深くは考えていなかったと思うのだが、観る人の心を炙り出す力を持った作品なのだろう。私自身、「ゴジラ」に魅せられてならない。こういう本を読むと、さらに深読みしたくなる。

2017/04/13

姉勤

近日地上波でやるというので(視聴予定は無し)。昨年公開映画を中心に、第1作の初代ゴジラからつづく、多くの著名人や識者の「ゴジラ論」を牽き、隠喩や背景を考察する。同監督のエヴァンゲリオン直撃世代というので、当時巷にあふれた考察本よろしく、作品中のふりまかれた思わせぶりなデコイに悉く食いつき、解説や元ネタを提示せねば気が済まなそうなのは、目の前の検索装置と膨大なリソースを活用し始めた世代の癖(へき)というところか。 20代の頃なら咀嚼もせず受け売って吹聴していたかも知れない。娯楽映画は娯楽として観るが吉。

2017/11/10

梟をめぐる読書

ゴジラは「象徴」である。英霊の、戦死者の、水爆の、天皇の、三島由紀夫の、震災の、津波の、原発の。そうしたあらゆる「解釈」を怪獣的に呑み込みながら同時にすべてを拒む「ブラックボックス」としてゴジラは在る、と著者はいう。そのように認めることによってのみ、私たちはゴジラを政治的なイデオロギーから解放することができるのだ、と。その根底にあるのは、日本において低級“だからこそ”無意識的なタブーの表現による昇華に向かわざるを得なかった戦後サブカルチャーという分野に対する、著者の深い愛情。論旨は明快だ。

2017/03/26

まっ黒大魔王

私のマイベスト映画『シン・ゴジラ』を主に日本人精神からの視点で分析。そこそこ面白いところとつまらないところの差があり、前半の政治云々の箇所はよくわからないまま。庵野監督がそこまで考えていたのかは本人に聞かないとわからないが、だからこそあれこれ想像して仮定して評するのは楽しい。

2017/12/04

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