この映画を視ているのは誰か?
この映画を視ているのは誰か? / 感想・レビュー
踊る猫
不勉強故にこの著者の仕事はなかなかフォロー出来ていないのだが、「哲学」を通った人という印象を受ける。カメラやスクリーン、視線といった映画を構成する要素それ自体を問題として問う。それ故にシネフィルが書く映画評とは一線を画しており、知識がない私のような読者をも「映画鑑賞」という極めてベーシックな行為へと誘ってくれるものとなっている。著者の生き様やそこから生まれる強烈なパッション/情熱/情念が少ないので暑苦しくないが、有無を言わせない迫力も希薄なのでこの批評が何処まで観客を「狂わせる」か難しい。だが刺激的な仕事
2020/01/15
しゅん
ジャームッシュの「普通さ」とそれゆえの偉大さを鮮やかに示す『パターソン』論が良い。
2019/10/02
gu
観るという行為(あるいは現象)そのものに立ち戻り、現代の映画を発見したり、読みほどいたり、驚いたりしていく。映画を観て、読んで、書くことの取っ掛かりとしてとても良い本だと思った。幽霊映画の論考が特に興味を引いた。
2020/03/24
TOMYTOMY
終始視線を巡って、映画を捉える。それはある意味文学の人称という問題でもあって、映画に置き換えた場合の写されてるものというより、撮らえる側。 鈴木卓爾論と濱口論が面白かった。
2019/09/20
ホフちゃん
濱口竜介『寝ても覚めても』論が圧巻。佐々木さんの批評文の中でも特別に好き。
2024/08/30
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