かもめ
かもめ / 感想・レビュー
キジネコ
「かもめ Les goélands」ダミアのシャンソン、傷ついたレコードは歌わない。水夫の恋の物語、海で死んだら かもめになってしまうのですって、と教えてくれたのは船員酒場の娼婦でした。気がつけば 寺山修司の死んだ歳をはるかに越えて 無為無芸のオヤジ一人・・・ああ無情。思い出を語る老人がいう人生が 波頭を渡る風に似た かもめの声の様・・ 青森訛りで朗読する寺山修司の声が聞こえた様な気がします。しみじみと二助さんのイラストは 世界の何処かの波止場。 因みにチェホフのかもめとは、別物でございます。念のため。
2015/01/08
♪みどりpiyopiyo♪
「海で死んだひとは、みんなかもめになってしまうのです」■寺山修司の小さなお話を読みました。50年前にかわした約束。二度と会うことのなかった恋人。別々の人生の中で想いつづけた物語… ■古いシャンソンを元に綴った物語。初恋は実らないから美しく、約束は守られないから 心に残る…(のか?) 寺山修司って、田舎の漁村とスタイリッシュな都会の気配をどちらも同じくらい感じさせる不思議な人だと感じます。そして、どんなに夢見がちな少女を描いてさえも、やっぱり 男の人が手前勝手に描いた女 を感じさせるのです(絵 2005年)
2019/08/11
ジュンコ
再読。たまに押し寄せる寺山修司の波。「海で死んだひとは、みんなかもめになってしまうのです。」後悔に満ちた人生の中で、ずっと想う人がいたこと。それこそが、幸せだったのかもしれない。
2016/07/09
kuukazoo
寺山修司でかもめとくれぱ「人生はただ一問の質問にすぎぬと書けば二月のかもめ」の歌を思い出す。この絵本の存在は知らなかった。イラストのインパクトもさることながら物語もひねりが効いている。
2015/05/20
キーにゃん@絶対ガラケー主義宣言
寺山修司は、私が少女だった時代の空気。ページを開けば、あの頃に戻る。
2018/09/17
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