藍の満干
藍の満干 / 感想・レビュー
野のこ
「人にはそこを出発するための何かしらの儀式が必要」ひっそりと眠っているような静かな物語たち。気まぐれにお話の色が染まったページが一冊の本の魅力をぐっとあげていてパラパラっとめくる感じが好きです。木の精が宿る家具。桜餅のおばあちゃんの恋の餅、「お楽しみはすぐには来ない」ゆっくり時間をかけて丁寧にね。そして藍のにおい、あいに染まった一族は不思議な世界観でした。私の色は優しいグリーン。この色を大切にしたいです。
2017/02/12
Eiko
上質な作品群だった。作者は60代で亡くなられたとか。60代と言えば、まだ若い。お若い方々から見れば、ババアかと思われるとは思う。が、60代のババアから見ると、惜しい、若いと思うのだ。老境には至るには、この先何十年生きればいいのかと溜息も出る。が、もうひと踏ん張り感性を研ぎ澄ますぞと意気込んでみたり。懊悩。穏やかな作品に出会ってよかったと思う。
2020/07/05
AsuCan
十一話、銀色のハーモニカが一番好きかな。図書館で借りた本ですがきれいな本だなと。裏表遊び紙以外にも色紙が挟まっててイメージの世界を広げてくれる気がする。
2013/04/27
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