近代日本奇想小説史 明治篇
近代日本奇想小説史 明治篇 / 感想・レビュー
KAZOO
これは横田さんの大作です。SFマガジンに延べ7年にわたり連載されていたものを集成したものです。明治時代のものに書かれたSF的な小説(当時は奇想小説といったのでしょうが)を集めて評論しています。よくもこれだけ掘り出したものだと思います。あまり知らないものが多いのですが、読みたくなるものもあります。当時の本の写真も掲載されているのもわかりやすくていいと感じます。
2015/02/06
藤月はな(灯れ松明の火)
西洋科学を世に知らしめんとSF奇想という形で人々に知らしめようとした人々。西洋中心主義ではなく、日本中心主義のご都合主義な内容、人体を天皇が統括する政治として説く荒唐無稽さ、そして盗作、剽窃が当たり前だった奇想小説の内情。連載中に鬱病を悪化させ、内容のとんちきさに頭を抱え、奇想小説の説明文もやけくそになる横田氏にとりあえず、「お疲れ様でした」と申し上げたいです^^;
2013/03/24
スターライト
同氏が出した『日本SFこてん古典』以来、約30年ぶりの古典SF研究書。1200ページを超える分量にも圧倒されるが、氏の古典SFにかける情熱にも頭が下がる。「奇想小説」の紹介なので、SFよりも幅を広げた、自由な発想の小説が次々と現れる。原文も引用されており、正直読みにくいが、七五調で書かれたものもあり、おぼろげながらも文章の良さを味わうことができる。氏は自分の衣鉢を継ぐ研究者がなかなか現れないことをなげくが、確かにこれだけの成果を見せつけられれば、おいそれと後を追う意欲も減退するというもの。ぜひ続篇を!
2011/03/28
ろびん
1200ページの超分厚い本でした、お腹いっぱい。海野十三くらいの時期の作家からしか読んだことがほぼ無いので、へー!って感じでした。
2017/07/12
林 一歩
お腹いっぱいになりました。 誉め言葉です。
2011/08/13
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