響きあう脳と身体 (木星叢書)
響きあう脳と身体 (木星叢書) / 感想・レビュー
たかぴ
現代の学びとは言葉や文で説明できることを意味するのだが、これでは均一的なことしか理解することが出来ない。また、どこまでも細分化して全体が分からない状態になっている。実際の学びは人から教わるのではなく自分で気付くことである。遠回りのように見えて師匠と弟子の関係が学ぶことに適している。これからは身体の動きを同時並列処理出来るように自分で考えて限界を決めることなく行動出来れば昔の人が当たり前に出来ていた米俵を何俵も担いだり達人の動きが出来るようになるだろう。現常識にとらわれない生き方をしていきたい。ありがとう。
2019/12/23
さいたまのたぬき
特にいわゆる科学的トレーニングなどと呼ばれる トレーニング法が昨今主流となっているのですが この科学で解明されているということが 宗教的な信仰のようになってしまっていて 例えば甲野さんが現地へ出かけて行って 自分の倍もあるような選手を軽々と 転がしてします。 目の前で起こっていることなのに それを受け入れられないのだそうです。 なぜこういうことが起きるのかを茂木さんが補完 する形で分かり易く解説してくれますので ぜひスポーツや体を動かすことをするかた そして何かを教える方におすすめです
2014/11/12
C-biscuit
再読。本棚整理であるが、数年前と読書の趣味も変わってきた感じている。この本は、甲野善紀氏と茂木健一郎氏の対談本である。武術家と脳科学者であるが、非常に面白い内容になっている。自分自身も心身は一如であると思うので、切り離して考えることができないというのはその通りとも思う。この本の後に現在の第3次AIのブームが来ているのであるが、そういう現時点から見ても読み応えがある。火事場のばか力というのはあるが、火事場のばか器用という議論があった。共感できる内容である。結局は魂からの心身への追い込みのような気がする。
2021/12/31
なつきネコ@中の人だよ!
体と脳のスペシャリストの二人。専門は別でも二人の意見は合致していく。茂木さんの語る脳の暴走、甲野さんの語る身体の喪失。ラノベを見ると、否応なしに実感。脳内で考えた設定は何ページも無駄に披露するのに、身体に関係する事は一行。身体使いは数千年の研鑽の末にたどり着いた物だというのに。勿体ない。しかし、身体という限界があるから、形に沿った事ができるというのも、哲学だな。人は無限を知る事はできず。身体の限りから思考する。甲野さんが武術家になったわけだ。同時並列としての世界など、本当にいろいろ考えてしまった。
2018/03/12
ミズカ
そのキャッチーさもあってか、ひところメディアでネタにされがちだった脳科学。この対談は2007年に行われていて、ここで話題になっている危惧が10年後の現在、現実になっている印象を受ける。「興味が力の源」「基本的に脳は強制できない」「型についての話」が新鮮だった。「型って、ある形を真似して、それを反復練習することによって、その動きをスムーズに、自動化していくためのものだと考えている人が多いんですね。(P.79)」バレエを習っていた身としては、バーレッスンはまさにそういうものだと思っていた。(続く)
2017/09/30
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