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昭和のエートス

昭和のエートス

昭和のエートス

作家
内田樹
出版社
バジリコ
発売日
2008-11-21
ISBN
9784862381187
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昭和のエートス / 感想・レビュー

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なおこっか

1945年8月の断絶を体感した昭和人と、維新と言う断絶を体感した明治人を対比しながら語る、昭和論。昭和生まれの自分は腑におちるものがあるが、平成、令和の人々にはどう映るものか。社会や教育についても、著者らしい持論が語られているが、特に“義務教育の義務は子供が学校に通う義務ではなく、保護者が子供を労働力とさせず教育を受けさせる義務である”との話に、はっとした。

2020/03/08

taka

何冊か読んでいると著者が同じテーマで同じように言っているのが分かる。アメリカの属国である以上改憲は良いとは思えないこと。教育に消費者意識をもちこんで「それが何のために役立つのか」を問うのは危険なこと。仕事においてやりがいや自己実現に目を向けるのではなく、生き残る確率をあげるために自分が優れた能力を他社に提供すること、そしてある程度の過剰提供やアンバランスな取引を許容すること。

2019/08/31

スパイク

やっぱり内田先生はエライ!視点が違う。三角錐をほとんどのひとは真横からみて三角形だと言う。客観的視点とか俯瞰とかいいながら、物事を真上から観て、丸い形もあるとこを示唆する人もいるが不親切である。先生の視点は斜め視点で、その構造を立体化させる。正しいと言うのではないが、手持ちの賭金を場に張る。「だからどうなの?」という問いには、最終的には「身体感覚」で答えているものの、今の私には「とりあえず内田先生が言ってるから。」は、差し迫った判断をせまられたときに進むべき方向を示している、と私の身体感覚が言っている。

2014/02/21

ophiuchi

何事に対しても(教育、文学、憲法etc.)健全な視点を持っている人だと思う。文中にあるように大学退職後に喧嘩を売りまくる日が来るのが楽しみです。

2010/07/11

manabukimoto

内田先生による昭和の日本像の振り返り。 「父たちの世代の『昭和人』には「二度とだまされない」という警戒心よりも「二度と加害に加担しない」という自制と恥辱の感覚の方が強かった。」「恥じ入ること、謙抑的であろうとすること」が戦後の一時期、ある年齢の人々にとっての基本的なマナーであったことは記憶していた方がいいと思う」p18 そんな「佳き」昭和人も先の東京オリンピックを機に変貌するのだが、軍国主義イデオロギー(熱狂とか団結とか)を忌避し、それが最も軽んじたもの「科学性と民主主義」を大切にする。 松本エオンタ蔵書

2022/11/23

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