遠い昨日、近い昔
遠い昨日、近い昔 / 感想・レビュー
団塊シニア
作家にとって無名であるということは致命的である、どんなに内容が充実していても無名の作品は一顧だにされないという言葉は長年作家として生きてきた作者ならではの含蓄のあるメッセージとして心に響いた。
2021/05/02
kiho
作家になるまでの森村さんの道のりが、回想で記されている⭐ホテルマンをしていたことが、作家との出会いや小説のヒントにもつながっている。3つの出会いについてのコメントにも納得♪
2016/09/11
秋桜
森村誠一さんといえば、映画「人間の証明」「野生の証明」の印象が強いです。映画、ドラマでしか観たことがないです。小説を読む前に、こちらの本から読みました。子供の頃に体験した戦争、ホテルマンをしながら様々な人間観察をしたことが作家になれたのかもしれない。本の中で紀伊国屋書店会長の言葉「人生には三つの大切な出会いがある。一は人間との出会い、二は本(文化)との出会い、三は場所との出会い」。これが印象に残った。 機会があれば、「人間の証明」を読んでみたいと思う。
2016/03/01
らむし
さいたまピースミュージアムで紹介されていたので読みました。熊谷市の空襲があった星川通りは、割と近所なのだが、こんな酷いことが起こったとはおもえないぐらい発展してしまい、当時の事を想像するのが難しいので、作家の文章で学べる事は大きい。1998年の反日デモは、割と中国国内では起きていなかったのは面白かった。日本も中国も国のメディアに国民が躍らせるんだなと思った。
2023/08/30
田中峰和
終戦時、12歳だった森村は過酷な体験によって、そのリベラル思想が根付いた。自国百五十万人の命を救うため原爆を落としたと公言する米国は、日本が降伏声明を発しているにもかかわらず、終戦当日未明に熊谷に最後の空爆を行った。余った爆弾を捨てていっただけかもしれないが、尊い266人の命が奪われた。その直後、森村が拾おうとした南瓜は死者の脳味噌だった。安倍を含め国民の大半は戦争の悲惨さを体験していない。永久不戦を誓った憲法は、安倍政権の登場で過去のものとなりつつある。安倍や橋下に騙される人々に早く目を覚ましてほしい。
2016/11/11
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