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くたかけ

くたかけ

くたかけ

作家
小池昌代
出版社
鳥影社
発売日
2023-01-26
ISBN
9784862659934
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くたかけ / 感想・レビュー

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けいぴ

「くたかけ」が分からずに調べてみると、鶏の古名とのこと。三世代の女三人で暮らす家に、小磯という奇妙な指圧師がつきまとうようになる。小磯を嫌悪してもいつの間にか彼の判断てで物事が決められて、鶏まで飼うことになり、挙げ句の果てには看取りまでしてもらっている。作品全体に、女三人で暮らす心細さにつけ込むのかような、次第に洗脳されていくかのような気持ち悪さが漂う。しかし、小磯がどんな人間かと言うことより、この小説は死の迎え方について描かれたものなのかもしれない。

2023/04/03

tom

小池さんの書くものは、かなり好きです。けっこう読んできた。そして、新作が出たことを知って、図書館に注文した。物語の最初から、不穏な雰囲気。亡くなった父の看取りをしたという怪しげな整体師が登場して、主人公の生活に侵入する。彼は、母やら娘やらを取り込んで、主人公の生活をかく乱する。ということで最初からうっとうしい。そして、これが最後まで続く。主人公は、結局、怪しい整体師を嫌だ嫌だと思いながら、取り込まれつつある。取り込まれてしまったら、どうしよう・・その不安。妙な小説を書いたな小池さんという感じ。疲れた。

2023/05/13

旅人(𝒕𝒂𝒃𝒊𝒕𝒐)

生前の父親を看取ったという謎のマッサージ師の小磯。佐知の視点からだと、詐欺まがいの怪しい人物で表現され、それがいつ覆るのか?と思ったら、嫌悪したまま話が進む。母のなをや娘の麦は、小磯を自然に受け入れている。佐知の心情で最後まで読むのが辛かったな。小磯のような存在を妄信するのは危険かな…とは思うが、なるほど…と思うこともあるのだから、グレーな気分で最後まで読んだ。

2023/04/19

GO-FEET

物語は開始早々から不穏な空気に充ち充ちていて、あぁ〜小池さんやなぁ〜と実感しつつ、あっという間に読了。 ずいぶん久方ぶりとなる小池節を堪能、相変わらずの楽しい読書体験となりました。 ネットで見るかぎりこの作品に言及した記事は特に見当たらなかったのですが、個人的にはなにか大きな賞を獲りそうな予感……

2023/04/10

はね

くたかけとは何だ?本文に出てこなかったので読了後ググったら鶏のことだそうだ。マッサージ師の小磯は軽薄で調子良いが真実をついてくる。父が母が娘が見事に小磯に取り込まれるが、取り込まれた人の状況はむしろ改善されていく。取り残された佐知は言いなりになるもんかと抗う。あー、負けるな、と思いながら読み続けていたが、遂に佐知は小磯の施術を受けるようになってしまった。ミステリーでもないのにじわじわ来る恐怖のようなものが面白い小説だった。

2023/04/09

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