こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと
こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと / 感想・レビュー
yooou
☆☆☆☆★ スーダンにせよシャキィーラにせよ、イラクやシリア、エジプトの話もどれも非常に生々しい現実を描いている。しかし、もっと早く出てきてほしかった。
2012/11/25
スミス
素晴らしく面白かった。一つ一つの体験、思索がめちゃめちゃ濃い!報道から得られる情報だけで事実を判断する危険性はよく謳われていて、まぁそりゃそうだよね、なんて訳知り顔で済ませてしまいがちだけど、現場で取材しているジャーナリストだって、一体何がどうなっているのかちっともわかっていない、という事が誠実に書かれている。 利害関係が錯綜し、もはやカオスといってもいい状況でも、とにかく偏見を持たず常に自己を検証しながら、現場を理解しようとあらゆる努力を試みる著者の姿勢が素晴らしい。
2012/10/10
白隠禅師
すべてのメッセージはメディアによって報道された瞬間に歪められる。 あとがきにこう書かれているがまさにその通りだと感じる。自分の目で見たものだけを信じたいと思うが地球の裏側まで行ってみることはできない。 国が情報操作をしているとしたら、原発もなくなることはないのだろう。
2012/12/30
ゆき
報道されることが必ず正しいとは限らない。それはわかっていて、では、自分で見たことのみを信じるのか?それでは、視野が狭すぎる。 全てのことは、一面だけでなく、いろんな見方、感じ方があり、常に”これが正しいのか、別の見方もあるのじゃないか。”と考え続けなくてはいけない。ただ、かなり辛いことだけれど。 民主主義に疲れると、人々はファシズムに惹かれるのだろうな。。。
2012/09/20
masahiro
広く読まれるべき本であろう。かわいた筆致で、著者の体験に沿って報道の矛盾を書き記している。報道の実態を把握するための、中東を素材とした豊富で良質な具体例である。報道論を大学などで学ぶ人は全人口に対してそう多くないだろうが、報道はほぼ全ての人を取り囲んでいる。メディアリテラシーを高める糸口となるであろう一冊。同時に、自らの仕事の違和感に対してその根源を真摯に分析していく人間としての在りようは、読み応えのあるノンフィクション作品でもある。
2012/06/25
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