まばゆい残像 そこに金子光晴がいた (わたしの旅ブックス)
まばゆい残像 そこに金子光晴がいた (わたしの旅ブックス) / 感想・レビュー
アヴォカド
沢木『深夜特急』で少なくないワカモノがバックパッカーとなってアジアを目指し、その源流を遡るようにして金子光晴『マレー蘭印紀行』をも手にする、という時期があった。どうやらその1人だったらしい小林の旅と、金子光晴の詩や『マレー蘭印紀行』の世界とが重なり合い、響き合う。金子の詩もマレー蘭印も、私は好きで何度か読んでいるのだけれど、バブルと名付けられた時代に、アジアへ向かったワカモノたちは、沢木や金子に何を読み取っていたのだろうか、とばかり考えてこれを読んだ。
2020/02/03
チェアー
あてどのない旅に出た金子光晴。その足跡に魅せられた写真家。あてどがなければ帰るという行為も発生しない。行く先がホームになり、次に行くところが新たなホームになる。それは自由とはまた違う感覚だろう。土地というものにより密着しつつ離れてもいて、自分は何なんだろうと思い続けるはずだ。そういう旅は、実は人生の縮図なのではないか。金子光晴を読みたくなる。
2020/01/03
Tenouji
金子光晴氏のことを初めて知った。ちょっと読んでみようかと思う。
2019/12/17
ほじゅどー
★★★★写真家小林紀晴の本を読み進めていて偶然この本に辿り着いた。入社3年で新聞社を辞め、アジアの国々を放浪した23歳の小林紀晴。26歳で金子光晴が滞在した上海へ。30歳で東南アジアの国々、そして金子が愛した寂しい街バトパハへ。32歳でニューヨーク、パリへ。そして50歳になり再びアジアへ。沢木耕太郎の「深夜特急」は読んだが金子光晴の「マレー蘭印紀行」はまだ読んでいない。
2020/10/24
ハチ
昨年末に金子光晴の『ねむれ巴里』に衝撃をうけて、衝動買い決行www彼の足跡をたどって旅する写真家のエッセイとフォト。骨太な男たちの隠しきれない繊細を、ハードボイルドに味わえる。そっと鞄に入れていつでもページを繰りたくなる。
2020/02/26
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