日韓メモリー・ウォーズ《私たちは何を忘れてきたか》
日韓メモリー・ウォーズ《私たちは何を忘れてきたか》 / 感想・レビュー
西澤 隆
韓国をめぐる話をするといつも感じるのだけれど、僕は呉善花「スカートの風」以降「あっちが悪い」「こっちが悪い」じゃなく「なぜすれちがって違和感が蓄積するのか」をきちんと扱った本に遭遇した記憶がほとんどない。ここ数年は嫌韓とその対抗的な動きもあって「相手がどうおかしいのか」ばかりが語られている感がある。政府間では法的なやりとりをきちんとすべきだと思う一方、それとは別に「どう気持ちの落としどころをつけてすれ違いを小さくするか」はもっと語られていいんじゃないか。その試みのひとつ。違和感も強いけどいい出会いでした。
2017/10/12
たろーたん
上野千鶴子のコーディネーター力がすごかった。「まず第一に、日韓蜜月時代というのはあったようだが、それがなぜこんなに冷え込んだのかという問いを巡って議論したい」「第二に、どうしてこうなったのかという背景には長い歴史があるのですが、その中で今日、比較的焦点が絞られるのは、一つは政治と文化の関係です。もう一つは私たち民衆とメディアの関係です。そのメディアの中でもインターネットメディアが非常に大きな役割を果たすようになってきたということが二つ目の問いです」(続)
2024/09/14
ミネチュ
大好きな朴裕河と上野千鶴子の本ということで早速読んだのですが、彼女たちの著書ではなくて、福岡ユネスコ国際文化セミナー「日韓メモリー・ウォーズ ―日本人は何を知らないか―」の講演やディスカッションを本にしたものでした。 非常によい本でした。 日韓関係に関心がある人は是非読むことをお勧めします。いや、本当は日韓関係に関心が無い人も読むとよいと思うのですが、関心が無い人はまず読まないでしょうから・・・
2017/11/23
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