はーはー姫が彼女の王子たちに出逢うまで (現代歌人シリーズ20)
はーはー姫が彼女の王子たちに出逢うまで (現代歌人シリーズ20) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
限りなく軽やかな詠いぶり。五・七・五・七・七の定型がなければ飛んで行ってしまいそうだ。しかし、それでいながら、あるいはそうであるがゆえに自由律を指向することなく、基本的にはあくまでも定型にとどまっている。語彙も技巧も、よく言えば若々しく現代的。一方、ややもすれば通俗に堕する危険を孕んでいる。例えば、こんな歌「おれたちははーはー姫の脳に降りハートを熱し肚まで落ちた」。この歌人はBL小説も書いているらしいのだが、歌には直接的にではないが、そうした俤が揺曳する。
2024/04/06
❁かな❁
雪舟さん待望の第二歌集。『たんぽるぽる』より7年振り。雪舟さんの作品を読むのは7作目。タイトルは夢の中で得たとのこと。可愛くてカシワイさんの絵とマッチしてる♪あとがきは雪舟さんマニアのご主人。前作の歌集と同じく雪舟さんらしい個性溢れる歌ばかり!印象に残ったのは「想像しうる最高に寒い場所にいるつもりで抱きしめてみて」「あなたから向こう三人くらいまで抱きしめたいのうれしいしらせ」「SFを読んでいたところだよというその手で頭をなでてください」「平原のような瞳でまっすぐに近づいてくる恋をしにくる」雪舟さん大好き♡
2018/09/26
mizuki
読んでいるこちらが恥ずかしくなってしまうような短歌集でした♡ ご主人が書かれたあとがきを読み、再度歌集を読んでみると、これは夫婦の歌でもあるかもしれないと、想像してしまうような(。 >艸<) 仲の良い夫婦で素敵でした♡♡
2018/10/01
ちぇけら
熱心に指さす視力検査室わたしのあいのまとはこっちよ。痰をじょうずに吐けたから、きらきらひかって綺麗だから、触れて。ああもうって苦笑いを見せて。あなたに包まれるだけでわたしは溶けだす。平熱じゃ少し頼りないから半袖で熱を出すのと言って叱られたい12月の雪はもうとっくに溶けちゃったし、なにそれ半端な色って言われた口紅はまだときどきってか結構使ってるし。きみにあう口実、やっぱりなくちゃだめかな?じゃあ、星が降るのを見にいこう?いつか、気が向いたらで、いいから。それまでわたしのことは、わたしが愛しておくから。
2019/07/17
mer
愛を伝えるとか受け取るとかの外側の話ではなく、私自身の中で愛を創ってしまうというのもありだな、かなりありだなと思った。
2021/02/11
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