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回転草

回転草

回転草

作家
大前粟生
出版社
書肆侃侃房
発売日
2018-06-18
ISBN
9784863853218
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回転草 / 感想・レビュー

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buchipanda3

何ともシュールな味わいの小説集。普通の感覚で読み始めると奇妙な言葉に躓かされる。えっ、回転草、僕、演技?。何事も無いかのように進む物語に脳みそを半分だけ置いてけぼりにされたような感覚となった。他の話でも何度も復活するヒナタって何者?とか引っ掛かりながらも、その懸命さの陰にある現実的な違和感を感じさせられる。「彼女をバスタブに~」は変わってしまった彼女にすることに息苦しさを。現実のようで一部だけ非現実と置き換わった世界は、滑稽さと残酷さと哀しさが重なり合ったような独特な読み心地の余韻を残していた。

2020/03/08

ネギっ子gen

著者紹介に、<「彼女をバスタブにいれて燃やす」が早稲田文学公募プロジェクト最優秀作に選出され小説家デビュー。「ユキの異常な体質 または僕はどれほどお金がほしいか」で第二回ブックショートアワード受賞。「文鳥」でat home AWARD大賞受賞>とあるが、その3作を含む奇想溢れる10の物語を収録。「ユキの異常な体質 または僕はどれほどお金がほしいか」は「海に流れる雪の音」に改題。表題作「回転草」は、西部劇お馴染みの絡まったあの球体の枯れ草が主人公。他にも雪女とかヴァンパイアとか、異常な設定が愉快な短編集。⇒

2023/06/17

アマニョッキ

回転草2周目。こんな短期間でおかわりしたくなるなんてもう回転沼にどっぷりはまっているかも。なにがすごいって2周目の方が圧倒的に面白いということ。「海に流れる雪の音」なんてオチを知ってから読むと最初の違和感半端ない!この感覚好きだわー。

2020/04/03

アマニョッキ

まず装幀が好きすぎる。内容は好きなものとちょっとよく分からないものと半々くらいかな。「回転草」「文鳥」「夜」あたりがとても好き。大前粟生さん初読みでした。次は巷で評判の「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」を読もうと思います。

2020/03/31

クプクプ

大前粟生(おおまえ あお)の本は初めて読みました。短編集です。タイトルは「回転草」という短編からとっていますが、植物学とは全く関係ありません。「わたしたちがチャンピオンだったころ」は主人公の住んでいる市でカレーを作る順位を決める話でテーマが面白く、カレーのにおいを感じましたし、人間達の争う姿が激しくてユーモアのある作品でよかったです。「海に流れる雪の音」も決して科学的ではないですが読んで物語の世界に入っていける作品でした。大前粟生の文章は読むと癒されます。まだ若い作家なので、この先、応援しようと思いました

2018/10/17

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