文学ムック たべるのがおそいvol.7
文学ムック たべるのがおそいvol.7 / 感想・レビュー
阿部義彦
たべおそ第7号にして最終号がここに出ました。始まりはなんとなく、惹かれてマイ本屋で購入、その内容の濃さに虜になり待つこともなく出たのを見ればその都度購入、編集長の西崎憲という翻訳者は小説も達者で素晴らしい目利きだと思います。人文書院より出した「全ロック史」は実によくまとまってました。あまりの突然の別れですが、編集長は他にもやりたい事があって、物理的にムックを続ける事が不可能と言う事でしたので兎に角一番面白い文芸誌だと私は思っていたので残念ではありますが(この本で今村夏子さんを知りました)又の再会を待つぜ!
2019/05/04
辛口カレーうどん
嗚呼、嘘だと言ってくれ〜。終刊号なんて…年二回の楽しみが…。西崎編集長、いつかまた復活させてください。今回もごく普通の日常であるようでいて、どこかいびつで不穏な雰囲気の話が多く、大変好み。すべて良かったが、特に飛浩隆さん、西崎憲さん、チョン・ミョングァンさんが好き。短歌では熊谷純さんが好き。少し古風な音の響きが心地よい。毎回初めましてな作家さんが多く、新しい出会いがうれしかった。知っている作家さんも面子にひねりがあり、あっ、この人が?という驚きが楽しかった。短い間だったけどありがとうございました。
2019/04/20
moe*
最終号を初めて読了。どの短編も独特の雰囲気を持ち合わせていて楽しめました。不気味でいて優しくて、現実と虚構が曖昧で初刊から全部読みたい!挿絵も美しく、なんといっても「たべるのがおそい」っていう題名がお気に入りです。
2020/05/25
チェアー
最初から最後まで読める文学ムック、いよいよ終刊は残念。今回の収穫は小山田浩子の「けば」。くだらない日常と、道路でひかれて横たわる得体の知れない動物の死骸のコントラストがなんとも不穏だ。短歌も小説も翻訳も、日常とつながっているところから、びっくりするような場所に連れて行かれるので面白かったな。
2019/07/03
かふ
もう終刊になってしまった月刊誌なんだけど、短歌、翻訳、小説、エッセイとジャンルレスな文芸誌(俳句はなかったけど)。毎回テーマがあって面白い試みだと思うが今雑誌は難しいんだろうな。特集は「ジュヴナイルー秘密の子どもたち」。西崎憲『お前知っているか、東京の紀伊国屋を大きい順に結ぶと北斗七星になるって』長い題名だが、題名だけでも惹かれる。調べてみたくなるよね。実際にそうじゃないにしても、北斗七星というのが魅力的だしさらにそこから北極星を導き出すどこにでもない秘密の場所。確かに行ってみたくなる。
2019/05/17
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