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うたうおばけ

うたうおばけ

うたうおばけ

作家
くどうれいん
出版社
書肆侃侃房
発売日
2020-04-29
ISBN
9784863853980
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うたうおばけ / 感想・レビュー

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ちゃちゃ

“友達”が多そうですねと言われ「げ、と思ったので、げ、と言った」…表題にもなっている最初のエッセイの冒頭だ。率直で瑞々しくて繊細で。彼女が紡ぐ言葉から滲み出る感性に強く惹かれた。常識的でありがちな物事の捉え方とは一線を画し、自分なりの確かな視点と言葉を持っている。何気ない日常の切り取り方が巧みで、“ともだち”との心温まるエピソードにも、サラリとした筆致に彼女の人を観る目や価値観が光る。本作は、作者20代前半のエッセイをまとめたものだが、若きエッセイの名手と呼んでもいいのでは、とさえ思ってしまう。

2022/11/28

はっせー

今年読んだエッセイの中でもトップクラスに良かった!キーワードは「共感」と「回想」である。著者のくどうさんの何気ない生活をまとめたものになっている。だが私達にも似たような経験が1つは出てくる。わたしは学校を休んだときの話が共感した。小学校のころ学校を休んだとき教育テレビのさわやか三組を見ていたとくどうさんが書いてあった。その話を読んで私もその番組みていた!と共感した。そしてその番組を見ることによって一種の優越感や特別感を味わっていたことなーと回想した。何気ない思い出を回想することは小さな幸せを呼ぶと思う!

2022/10/10

buchipanda3

タイトルでお化けの話が多いのかと思ったら、そんなことはなかった。でもそうなんだと思いつつ、ぺらぺらとめくって読み進めるとこれが止められない。著者は短歌、俳句などを創られる方で、この本はエッセイ。散文だけど詩うように小気味よく言葉が紡がれる文章が親しみやすくて心地いい。内容も柔らかくて、淡くて、思わずふふっとなる情景もたくさん出てくる。ホッとしたり、ああとか、なるほどとか、特に雪のもっつもっつが良かった。にひひという笑い声もいい。自然体で自分や周りを眺めて、ハッと感じるものを素直に出している感じが良かった。

2020/07/17

☆よいこ

短編集かと思ったらエッセイ集だった。著者の思い出話や笑い話いい話とどうでもいい話がたくさん。[物理教師]が最高[エリマキドカゲ]もオチが好き[からあげボーイズ]もいい。(笑)に対する確執はわかる。▽ずっと書くことを意識してあるんだろうな、日常の出来事こんなに覚えてないよぉ

2020/12/08

夜長月🌙@新潮部

言葉のセンスのよさがビンビンに伝わってきます。読むとそのよさがわかりますが、もしレインさんと会話したなら瞬時にはその言葉をつかまえきれず遠くおいていかれそうです。「風にチェックイン」、「野生の売り上げ目標」そして「うたうおばけ」。「友だち割と多いんですよ。」からの死にそうなくらいあまりにもありきたりな「じゃあ、今度いい子紹介してくださいよ。」そこで「うたうおばけで良ければ紹介しますよ。」ここでどうリアクションするか。センスを問われます。

2023/02/02

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