現代アメリカ文学ポップコーン大盛
現代アメリカ文学ポップコーン大盛 / 感想・レビュー
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9/10 『小説には読む喜び快楽だけでなく、語る喜び快楽もある。私はそれを愛している』 後半はゲームやコミック、集いのルポもあるので正しくは“現代アメリサブカカルチャーを多いに語る”本。 ちらほら出てくる「未邦訳」の文字に「何故私はもっと英語を勉強しなかったのか」と後悔するほど挙げられる小説全て読んでみたくなる。アメリカ文学が大好きなことを再確認した。
2024/05/20
Yoko Kakutani 角谷洋子/K
マイノリティの作家が多く取り上げられているけど、こんな時代だからこそ、ブレット・イーストン・エリス、ショーン・ペンらの白人男性の本音を描いた書評が印象に残った。 エリスのどんな作品に対しても美学を優先し、アーティストが被害者意識をまとって自己愛的な表現に溺れることを許さない、決然とした態度に共感した。ハリウッド映画に対しても、最近の作品は企業化されすぎている、との評は的を射ていると思う。
2021/04/16
加藤
超面白い。加害者としての読者にこだわる藤井光氏の文章と、リピドーが一番読み手に伝わってくる青木耕平氏の文章、"スペキュラティブ・フィクションの異世界性こそがフェミニスト的なのだ。"という本書随一のパンチラインも飛び出す吉田恭子氏の文章が溢れ出すようなトピックのかたまりの中でも筆致ふくめ特に印象に残った。矢倉喬士氏のデリーロ『ポイント・オメガ』評に垣間見れる細馬宏通的な批評精神、小説が「想定問答集」と化すことへの問題意識とそれに抵抗する作り手の姿を捉えた文章も忘れがたい。『あるささやかな人生』読みたすぎる。
2021/02/06
おちこち
タイトルに「大盛」とある通り、語られる作品だけでなく、背景となる社会問題(フェミニズム、人種差別、性的マイノリティ、トランプ政権、肥満)も、小説や詩だけに限らない表現媒体の多様さ(グラフィック・ノベル、ゲーム、手話)も幅広く、個々の書き手の個性が際立っており、さまざまな文章が楽しめる。 また、紹介されている作品は最新の作品ばかりであるため、現代海外文学の状況を知るのにはうってつけだろう。
2021/01/01
KA
http://www.kankanbou.com/books/essay/0431
2020/10/22
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