雨女とホームラン
雨女とホームラン / 感想・レビュー
pen
占い ジンクス 迷信。何を好み信じるかは人それぞれ。小学6年生達を主人公にした児童書。イベントの雨天中止の無念さを、転校生の雨女疑惑にすりかえる。その幼さも無邪気さゆえの残酷さも大人への階段なのかなと。信じることは自由。でも考えて、見極めてと諭す担任の先生の言葉がこの本に出合う児童に響くと良いな。作中にある「ノストラダムスの大予言」小学生の時に買いに行ったよ。店員のお姉さんに「こういうの信じているの?」と笑顔で聞かれた時に真顔でうなづいてしまった。世の中が疑心暗鬼に揺れる中、お姉さんは聡明だった(笑)
2020/08/17
chiaki
占いに幽霊、ジンクス…目には見えない事柄を信じて止まず、振り回され流されるタッツや聖来、里桜。彼らはあたかも正しいことを言っているかのようで、他人にその考えを押し付け、怖がらせたり、傷つけていることに気付いていない。「人を惑わせるものに対して『これは本物なのか』常に考え続けられる人間でいてください」自身の経験をもとに児童に諭された小山先生の言葉がよかったです。そうゆうのは自身の愉しみ程度に留めておかなきゃね。ラスト、「見えないものを信じたいとき」との対比がよかった!ノストラダムス怖かったよな〰。
2021/05/17
papapapapal
これは好み。個人的に子どもに読ませたい作家さんNo.1、吉野万理子さんの一冊。占いが好きだったり、ジンクスを大切にしたり、怪談話が苦手だったり。何処にでもいる少し善良な6年生の教室模様。和気あいあいとした彼らに、雨が続くことで少し不穏な空気が流れて…。「人をまどわせるものに対して『これは本物なのか』と常に考え続けられる人間でいてほしい」。ここに描かれるのは占いや予言の類いだけど、昨今のSNS関連情報、噂、思い込み…など、現代社会を現しているようで興味深い。
2020/08/05
カール
占いとかラッキーアイテムとか、私はそこまで拘らないし、いいことが書いてあったらラッキーと思う。でも、そんな不確かなものに縛られてしまったり、周りに踊らされてしまったりする人もいるし、私にもそんな時がある。自分で考える事が大事なんだと思う。小学校高学年ぐらいの子ども達に読んでもらいたい一冊。「負けおばさん登場」は「ねがいごと」で読了済みでした。
2020/08/08
horihori【レビューがたまって追っつかない】
6年生の野球少年の竜広は、朝の占いに一喜一憂。隣の席の里桜も占い好きと知って盛り上がるが、ある日、転校生に雨女疑惑がもちあがる。小山先生の言う「占いやジンクスや怪談話、見えないものに惑わされない」が肝。惑わされるのは占いやジンクスや怪談話だけじゃない。SNSも噂話も一緒。自分の気持ちは形に見えないけれど、自分を信じていればいいってことなんだろうな。友達付き合いに悩み始める子どもには読んでほしい。
2020/07/04
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