KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

スカーレットとブラウン あぶないダークヒーロー

スカーレットとブラウン あぶないダークヒーロー

スカーレットとブラウン あぶないダークヒーロー

作家
ジョナサン・ストラウド
金原瑞人
松山 美保
出版社
静山社
発売日
2021-11-24
ISBN
9784863896383
amazonで購入する Kindle版を購入する

スカーレットとブラウン あぶないダークヒーロー / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ゆのん

無法者と称されるスカーレットは銀行強盗や自分を守る為には殺人も厭わない赤毛の別嬪さん。彼女が出会ったのはひょろりとしたブラウン。どうやら彼は追われているらしい。2人はある場所を目指して逃亡を始める。最初は厄介者としか思えなかったブラウンに対するスカーレットの気持ちの変化がとても良い。美しい景色の描写の中に現れる凶暴で危険な生き物達を回避しながら、そしと追手とのバイオレンスシーンはハラハラし通し。2人の辛い過去には胸が痛む。ダークヒーロー、ダークファンタジーが好きな人には楽しめる作品。

2021/11/16

shikada

国家や文明が崩壊した近未来が舞台。大層に治安が悪い世界の中で、ヒロインがしたたかに生き延びるのが良いな。健気さや公明正大さとは正反対のダークヒーローで、ただ良心は捨てていない。旅の道連れとなった少年は、少し不思議な能力を持って、ヒロインとともに追われる身。この作者さんの小説にはすごいハードルを無意識に設定してしまうけど、バーティミアスを初めて読んだときの読書体験を超えることはもうないのかも。でも、久しぶりにゆっくりと小説を読む楽しさを味わえた気がする。

2021/12/21

海星梨

久々のストラウド。「もう一つのイギリス」を描くのが本当にうまい。どうやらヒトの科学がいくところまで行ってしまって、遺伝子汚染とかなんとか大変動が起こり、獣の巨大化や人喰いに堕ちたヒトが闊歩する。生き残った人たちはポリス化した街の中、身心共に健康なヒトだけを選別して生きている……つー、ポストアポカリプス&ディストピアばりばりのSF設定。しかも、ヒロインが殺した男たちの死体の側で起きるところから始まる、ぶっ飛び具合。500ページ以上という厚さ。原題はダークヒーローじゃなくてアウトロー。ヒーローは全然してない笑

2024/08/27

Incisor

無敵なヒロイン、スカーレットと、一見か弱い少年ブラウンが、思いがけず旅の道連れとなり、さまざまな追っ手と対峙しながら突き進んでいく冒険物語。未来のイングランドという設定の舞台は、空想でなく、このままいけばあり得そうな世界で、背筋が寒くなる思いだった。手荒だけど、どこか情に厚いスカーレットと、うっとおしがられても懐にすっぽり入ってくるブラウンはとても魅力的。後半、老人と孫娘が旅に加わってからますますおもしろくなった。ボリュームもあり、続きが楽しみな本が手元にあることの幸せをかみしめていた数日だった。

2022/05/06

つくし

アウトローなスカーレットの謎装備、人畜無害なブラウンが荒廃したこの舞台で生き残っている謎、この2人の背景が秘められたまま、ドタバタと話は進んでいく。常に何かに追われていてピリピリしていながら確実にバディになっていく様が楽しい。旅路に老人と幼子も仲間入り(?)して、「信用」なんて言葉は飾りとしか思えなさそうな世界でなんだかんだ情が感じられる、不思議な展開でした。

2024/08/03

感想・レビューをもっと見る