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命のスケッチブック

命のスケッチブック

命のスケッチブック

作家
中谷 加代子
小手鞠るい
出版社
静山社
発売日
2022-11-10
ISBN
9784863897281
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命のスケッチブック / 感想・レビュー

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しゃが

高専5年生の長女が学内で同級生の少年に殺害され、少年法の縛りで少年を公開できず、彼は自殺。何があったのか、殺人後に何を思ったかも語らずに…。「幸せ」の家族の娘を亡くした母中谷さんの講演を小手鞠さんが文を書かれた。他人事のようだった被害者遺族の哀しみは亡くした、助けられなかった、自らが原因を作ったのではという自責が当事者として重くのしかかる。そこからの中谷さんの思いは命って、生きるって、どうすれば、幸せに生きていけるのだろう。本当に大切なものってなんだろうと自らにも、加害者遺族にも、私にも問いかける。

2023/02/14

ゆっき

ある日突然の悲劇。大切な娘を亡くした母の生きる授業を小手鞠るいさんが活字にしたノンフィクション。「行ってらっしゃーい!」「行ってきまーす!」大切な娘さんの最後の姿。もう会えなくなるなんて想像も出来ないこと。感情移入して涙が溢れました。命について、生きることについて真剣に向き合える中谷さんの語り。「おかえり」と言える日々を大切にしたいと思います。

2022/12/30

ベーグルグル (感想、本登録のみ)

2006年に起きた山口女子高専生殺害事件の遺族である中谷さんの講演をまとめたもの。愛する娘を殺され犯人は自殺してしまい、動機も分からないなんて苦しいだろうと思う。しかも犯人は当時19歳で少年法に守られていた。その中で加害者を責めるのでなく、加害者家族も被害者であり、生きる事の意味、命とは何かを問いかけている。二次的被害についても語られていたが、これだけは本当に許せない。命について改めて考えさせられる。

2023/05/31

まる子

大切な娘を事件で無くした中谷加代子さんが、様々な場所で講演を行って書かれた本。「行ってらっしゃい!」と背中を見送った朝、夕方に娘か帰らぬ人になるなんてニュースの世界だったと。娘は20歳、加害者は19歳。当時の少年法で守られ、容疑者は名前も写真も報道されない。親は1年半経って謝罪に来た。中谷さんが経験された中で、「本当の謝罪」は自分が反省するまでに時間がかかると。うわべだけ、口先だけの「ごめんなさい」ではないから期間が必要。112頁の中で「命」や「生きる」事を考えさせられる本だった。中学校なら道徳に。

2022/11/24

あおい

日々いろんな事件が起こっている中、それが自分の身にふりかからないという保証はない。二十歳の娘を19歳の少年に殺され犯人は自殺。「行ってらっしゃい」と送り出した子に2度と会えないなんて。絶望の中必死で前を向き加害者を責めるのではなく憎しみの連鎖を止めるため「人権の翼」というグループ を立ち上げた中谷加代子さんの生きる授業。心に沁みます。

2023/02/09

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