九十九本の妖刀 (ミステリ珍本全集07)
九十九本の妖刀 (ミステリ珍本全集07) / 感想・レビュー
圓子
『安房国住広正』『餓鬼の館』読了。大時代的な、しかし書かれた当時にはまだ記憶も鮮やかだったであろう舞台設定やせりふ回し、読むごとに癖になる。エログロ・地縁血縁・因習などなどふるきよきともいえるモチーフがふんだんにちりばめられていて、今こそ新鮮に面白いのかも。ストーリーは良くも悪くも定型的。安心安全。 キーアイテムの「刀」も、作者が楽しんで自分の研究の成果を織り込んでいる様子がうかがえる。刀剣趣味の方はこのへんの記述もニヤニヤものなんだろうなあ。自分は偏った知見しかないけど、それでもふふふとなったものね。
2019/04/27
5〇5
「ミステリ珍本全集」の一冊で、まるごと刀剣もののミステリ集である ♦そもそも著者の作品自体が知名度は低い上、刀剣ジャンルとなればまた然りである ♣中身は、伝奇、怪奇、変格などを冠する「探偵小説」の呼称が似つかわしい作品揃いだ ♥事件の奇怪な内容と刀剣鑑定家でもある著者ならではの蘊蓄に圧倒されてしまう ♠古き良きかな。
2023/02/22
圓子
読み残していた短篇を読了。連続でよむとちょっと(いやかなり)もたれる。科学的な捜査の手法が、指紋しかなかったのねえという感慨。
2019/06/15
gibbelin
刀剣ミステリ集成。長編は冒険小説のようだが、「安房国住広正」「刀匠」のような傑作も。エッセンスを叩きつけたような「死斑の剣」も印象深い。
2019/03/12
圓子
【九十九本の妖刀】『幽』掲載の書評から手に取った本。B級パニック映画みたいだが、きらいじゃないぜ。。こういうの。通俗小説でいいとおもうんだけど、微妙な隔たりのある時代に書かれたものの中の言葉遣いっておもしろいよね。
2018/08/23
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