超進化論 藤井聡太 将棋AI時代の「最強」とは何か
超進化論 藤井聡太 将棋AI時代の「最強」とは何か / 感想・レビュー
キク
「羽生世代」のレジェンド棋士が、華々しい成績だけが語られがちな藤井聡太の「強さの本質」を掘り下げている。第三章の「2人の覇者」で「平成の覇者の復活」として島研で切磋琢磨してきた羽生について語り、2人の2023王将戦7番勝負について1番ごとに詳細に解説してくれている。2018年の朝日杯オープンが2人の最初の対局で、負けた羽生が「藤井さんはタイトル戦の舞台に間違いなく立つ。ただ、そこに私がいるかどうかが問題です」と当時3冠の羽生が、ただの5段だった藤井について語っている。逆に羽生の感性の凄さが伝わってくる。
2024/01/27
akihiko810/アカウント移行中
十八世永世名人の森内が、藤井聡太の名局と、藤井×羽生の王将戦を局面図を使って解説。藤井将棋の強さの秘訣とAI時代の将棋を語る。印象度B+ 局面図での解説なので、ある程度将棋のわかる人向け。とはいえ専門誌ほどの難しさはない。 AIで示される手は、「なぜ、という意図が人間にはよくくみ取れない」ものも多々あるが、それをプロがかみ砕いて説明してくれるため、ファンには面白いものになってると思う。 本書には、将棋の局面の解説だけでなく、藤井の強さにおいて森内の思うところや、また森内自身の将棋感が書かれている。
2024/06/24
緋莢
図書館本。十八世名人の資格を持つ、著者が藤井聡太八冠(この本、刊行当時は七冠でしたが)の強さについて、対局中の印象的な一手やAIの利用法等をまじえながら書いた本。<対局において、ある一手だけが突出して素晴らしいから勝てた、大逆転できたということはほとんどないと言っていい>、<神がかりでもなく、AIを超えたのでもない。日々の研究と棋力に基づいた、深く正確な読みと判断、そして決断力が生んだ指し手が勝利に結びついているのだ。>(続くす。
2024/06/16
Kazuo Ebihara
昨年のAbema将棋団体戦で藤井から指名され同じチームになった永世名人の森内。 一緒に戦ったことにより見えてきた藤井の思考と強さ。 本書の序盤では、藤井将棋の強さの秘密を実践譜とその言動から分析。 中盤、幼い時からライバルだった羽生善治との関係と 藤井対羽生の王将戦7番勝負を解説。 終盤、AIで変わった将棋界の現状と未来展望を語っています。 八冠を制覇し、益々強くなっている藤井さん。 観る将、読む将としては、その活躍から目が離せません。
2023/11/17
Toyotoyo
表紙がかっこいい。初めてポーカーをした時に、すぐにゲームの本質(強い手役を作るかではなく、いかにチップを人より多く集めるか)を見抜いたというエピソードに感心。 しかし、これほど将棋の手の解説が分かりにくい本は初めて読んだ(第1章は、掲載されている将棋の指し手を全て知らないと、何が書いているのか分からない)。これが森内流か。
2023/08/28
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