ミステリとしての「カラマーゾフの兄弟」: スメルジャコフは犯人か? (ユーラシア・ブックレット No. 181)
ミステリとしての「カラマーゾフの兄弟」: スメルジャコフは犯人か? (ユーラシア・ブックレット No. 181)
- 作家
- 出版社
- 東洋書店
- 発売日
- 2013-05-01
- ISBN
- 9784864591102
ミステリとしての「カラマーゾフの兄弟」: スメルジャコフは犯人か? (ユーラシア・ブックレット No. 181) / 感想・レビュー
鱒子
図書館本。なんじゃこらー!?ビックリです。「カラマーゾフ の兄弟」でフョードルを殺したのは誰だったのか? 作中での細かな内容を時系列で並べて、犯行可能な唯一の人物の名を挙げています。そう言われてみれば確かにそれもあり得る気が……。わたしには衝撃の内容でした!
2020/02/12
翔亀
「カラマーゾフの兄弟」をミステリーとして読み解き、真犯人を示す論文。確かに「兄弟」はその点、モヤモヤしたものが残っていた。それをエラリー・クイーンばりに、殺人現場の空間配置と容疑者のタイムテーブルにより論理的に解明するのだ。真犯人は陪審員により有罪とされたドミートリ(長男)ではない。通常解釈されるイワン(次男)真犯人説も、スメルジャコフが実行犯でありえないことを「兄弟」の記述から証明することにより否定される。ドストエフスキー自身が、書く予定だった「続編」で、真犯人が明らかにされた筈だ。なるほどと深く納得。
2014/08/20
たか
だいぶ記憶が曖昧になっていたので、この本で物語の流れをざっと確認できてよかった。こうして振り返るとカラマーゾフの兄弟は重要そうに見える話も意外と本筋と関係ないものが多い。サイコパスとしてのスメルジャコフの記述には納得させられた。しかし真犯人=アレクセイなら、彼のほうがよっぽどサイコパスではないか……。
2022/06/30
美東
薄い...とっても薄い...しかしながら、論証は精密である。《不可能を消去して、最後に残ったものが如何に奇妙なことであっても、それが真実となる。》しかしながら、真犯人の動機はいったい...謎は解決しない。
2019/10/04
有沢翔治@文芸同人誌配布中
ミステリとして「カラマーゾフの兄弟」を読み解いた時に真犯人は誰か? という考察。どうせなら『罪と罰』『白痴』を引き合いに出さずに、一貫して「カラマーゾフの兄弟」に焦点を当てて欲しかった。ちなみに文学研究でこういう読解は傍流。本格的な謎解きに触れたかったら江川卓の本をオススメします。
2014/09/11
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