グッド・バイ
グッド・バイ / 感想・レビュー
Tsuyoshi
絶世の美女で怪力の持ち主であるキヌ子に終始翻弄されっぱなしの田島とのやりとりが只々可笑しく、太宰の暗い印象が変わりうるほどユーモア溢れた作品だった。これからという所での未完の作品。続きが読みたかった。
2018/05/21
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
美人の怪力女を雇って妻のふりをさせ、愛人達との関係を清算しようと奔走する優男【田島】の物語。伊坂幸太郎さんの『バイバイ、ブラックバード』のモチーフになったとされているユーモア小説です。闇の商売で顔見知りだったキヌ子は、乞食のような身なりの守銭奴。ところが気が向いた時にお洒落をすると、道行く人がみな振り返る絶世の美女に変身します。田島はキヌ子を連れて愛人宅を訪問し、女性関係を清算しようと目論みますが、逆にキヌ子に振り回されて散々な目に会います。本作執筆中に愛人と心中し未完となった遺作。初出1948年7月。
2014/10/17
ミエル
未完だからの面白さか?それも含めてのワクワクするキヌ子の存在が良い。伊坂幸太郎「バイバイ、ブラックバード」も、オマージュ作品として満足度が高いけど、やはり太宰オリジナルは上を行く。田島の軽薄さ、キヌ子のファンタジーなキャラや雰囲気、言葉選びで登場人物の空気感を変化させる太宰ギミックがやっぱり素敵。未完が惜しまれるのではなく、未完で良かった名作な気がする。
2019/01/08
ゆみ
伊坂幸太郎氏の「バイバイ・ブラックバード」のモチーフになった 太宰治の未完の作品。 どうしようもない男、ダメな男、田島と 怪力の絶世の美女。 このどうしようもない感じが どうしようもなくわかる気がする。 いいところで、終わってしまった。 続きがないと思えば、非常に残念だ。
2015/03/07
霜月ざら
登場人物のキャラクターがなかなか魅力的。普段は汚いけどちゃんとした格好をするとすごい美人でしかも怪力とか漫画っぽい。面白くなってきたところで終了でした。未完とは残念です。続きが気になります。
2014/06/16
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