勝負師
勝負師 / 感想・レビュー
大典太
塚田正夫に名人位を奪われてから2年、奪回に挑む木村義雄と塚田の第8期名人戦の最終局観戦記。舞台は皇居内済寧館、升田・大山・原田といった次を狙う若手たちも観戦に訪れる中、繰り広げられた死闘は、塚田の潔い投了で木村のカムバックという結果に終わります。安吾の筆は、再び勝負の鬼と化した木村と負けるべくして負けた塚田だけでなく、観戦に訪れた各棋士の姿も生き生きと描き出します。特に、のちの大名人、大山を勝負師として極めて高く評価しています。安吾の観察眼の鋭さか?超大物はやはり違うのか?興味深いですね
2014/05/08
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