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外科室

外科室

外科室

作家
泉鏡花
出版社
青空文庫POD[NextPublishing]
発売日
2014-10-31
ISBN
9784864789400
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外科室 / 感想・レビュー

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富士山やま

「二人の身辺には天なく、地なく、社会なく、全く人なきがごとくなりし」美しく激しい物語。

2015/07/22

満月

独身の青年と人妻、社会的身分の違いなどから叶わぬ恋をしている2人が外科室の中で描かれる。まず先に外科室での場面が描かれ、その後に9年前の出会いの場面が描かれる。麻酔をせずに手術されることを選んだ夫人が「あなただから」と言って痛みに耐えるシーンは読んでいるこちら側も共に彼らの痛みに耐えているようだった。余計な言葉で装飾されているわけではないのにとても美しい流れを感じた。「そのときの二人が状、あたかも二人の身辺には、天なく、地なく、社会なく、全く人なきがごとくなりし。」ここが一番印象に残っている。

2021/09/22

ジャム

これも「儚い羊たちの祝宴」に引用されていた一篇。泉鏡花はおそらく初めて読んだと思いますが、時代背景や文章の分かりずらさはあったものの手術シーンの幻想的で怪しく鬼気迫る雰囲気は良かったですね!

2015/05/04

ken

極限まで削ぎ落とした文章で綴られた恋愛小説。削ぎ落とされすぎて、読んだ後に時代背景や言葉の意味合いを調べないときちんとつかめなかった。婦人は病気にならなかったら強烈な恋心をごまかしつつも、それなりに幸せな日々を送ったのではなかろうか。どちらが幸せなのかは判断が難しい。

2017/04/09

ゆっこ

昼間から危険物の蓋を開けてしまったような心地。なんて甘い匂いなんだろう。

2015/12/18

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